『繊細さんの本』はHSPの書籍の中でも有名な1冊。
世界一受けたい授業などでも特集された、HSPの代表的な書籍となります。
ただHSP全ての人におすすめできるわけではありません。
おすすめの人
- 自分がHSPか疑っている
- どの悩みがHSPによるものか知りたい
- 普段の生活で過敏疲れを減らしたい
このようにHSPのことを詳しく知らない人向けの書籍となっています。
仕事や恋愛など特定のテーマで、HSPならではの悩みを知りたい人には不向きです。
今回はそんな『繊細さんの本』の要約や書評についてお話ししますね。
「気がつきすぎて疲れる」が驚くほどなくなる 「繊細さん」の本について
まずは『繊細さんの本』の本について見ていきます。
目次や著者について確認します。
『繊細さんの本』の目次や出版社
書籍について
- 書籍名 「気がつきすぎて疲れる」が驚くほどなくなる 「繊細さん」の本
- 著者 武田友紀
- 本の長さ 240ページ
- 出版社 飛鳥新社
- 発売年 2018年7月25日
目次
第1章 繊細さんがラクになれる基本
- こんなあなたは「繊細さん」
- 「人といると疲れる」のはなぜ?
- 私って、細かすぎるの?
- 他人の機嫌に左右されてしまう
- 繊細さんは自分のままで元気に生きていける
第2章 毎日のストレスを防ぐカンタンなワザ
- 五感別! 刺激の予防方法
- 五感別! 回復を早めるケア方法
- 「休みたい」と思ったら休んでも大丈夫?
第3章 人間関係をラクにする技術
- 繊細さんにとって「最大の罠」とは?
- 自分を出せば出すほど、自分に合う人が集まってラクになる
- 「配慮が足りない人」に振り回されない技術
- 「キライ」は大切なセンサー。人を嫌えるようになろう
- 人に頼れるようになる練習
- 「相手を助けているのに報われない」と思ったら
- 心の深さには個人差がある
- 「繊細さん仲間」を見つける方法
- 「繊細さん×非・繊細さん」パートナーシップのコツ
- 「繊細さん×繊細さん」パートナーシップのコツ
第4章 肩の力を抜いてのびのび働く技術 マルチタスクを乗り切るシンプル習慣
- 最大の悩み―「いつも私だけ忙しい」から脱出するには?
- いいと思えること」を仕事にする
- 不機嫌な人への対処法―他人の感情は放っておく
- 「幸せに活躍できる仕事(適職)」の選び方
- 全力で逃げるべきときがある
第5章 繊細さんが自分を活かす技術 私が自分の「繊細さ」と仲良くなるまで
- 繊細さんに共通する「5つの力」
- 自分の本音を知る3つの方法
- 毎日の小さな「こうしたい」から、叶えていく
『繊細さんの本』の著者について
『繊細さんの本』の著者は武田友紀(たけだゆき)さん。
自身もHSPで、HSP専門のカウンセラーとして活躍されています。
他の作品
- 今日も明日も「いいこと」がみつかる 「繊細さん」の幸せリスト
- わたしは繊細さん まんがでわかる! HSPが自分らしく生きる方法
- 仕事、人間関係の悩みがスーッと軽くなる! 「繊細さん」の知恵袋
- 繊細さんが「自分のまま」で生きる本 繊細さは幸せへのコンパス
- 雨でも晴れでも「繊細さん」
書籍が反響を呼び、ワイドナショーや世界一受けたい授業・王様のブランチでも扱われました。
『繊細さんの本』のあらすじ!要約してみた
では『繊細さんの本』のあらすじや要約をお話しします。
買う前に何について書かれているか確かめてみましょう。
『繊細さんの本』のあらすじ
『繊細さんの本』の本は全体を通して、『一人で悩まなくていいよ』と伝えています。
- 5人に1人がHSPと言われている
- 過敏に反応するのが性格ではなく体質の問題
- だから我慢よりも対応することが大切
このように、今までは『自分一人だけが悩んでいる』と思っていたこと。
それが実は多くの人が悩んでいることで、それぞれの刺激への対応もできると書かれています。
なので本を読み進んでいくにつれて、希望が湧いてくるんですね。
『自分の対応次第で世界は良くすることができるんだ』と思わせてくれます。
要約としては次の3つが大きなテーマでした。
要約① HSPの診断テストをする
まず最初はHSPであるかどうかの診断テストについて。
- HSPは病気ではなく体質である
- 5人に1人はHSPである
- 小さいことに気づくのも自然なこと
HSPは体質の問題だからこそ、『我慢ではなく対策が大事』と書かれていました。
この点では花粉症やアレルギーなどととらえ方は一緒ですね。
花粉症も我慢するより、マスクや眼鏡などの対策が大事。
HSPも花粉症などと同じで、我慢や耐えるだけでなく対応して軽減することができるんです。
そしてHSPの対策するために、最初にやるのが診断テスト。
HSPであるのか、特に五感でどの刺激に過敏なのかがわかるテストが書かれています。
こういった診断テストをすることで客観的に、どの刺激に弱いのかがわかります。
どの刺激に弱いかわかれば、対応しやすいものから改善していけばいいだけ。
自分一人だけでゆっくりする時間を作りながら、1つ1つ対応していけば良いと書かれています。
要約② 五感別で対応する
本書の2つ目のテーマが五感別の対応について。
最初の診断テストをすれば、自分がどの刺激に繊細なのかがわかるはず。
それを踏まえて、それぞれの感覚への対応が紹介されていました。
例えば私は聴覚が過敏なのですが、以下のような対策が書かれていました。
・ノイズキャンセリングのイヤホンをする
引用元 繊細さんの本
・耳栓をする
・イヤホンで心地よい音楽を聴く
まずは外の音を遮断する。
そして自分が心地よいと感じる音を聞くという流れ。
この本では繰り返し『HSPを治すのではなく自分らしくいる方法を知る』とメッセージを伝えています。
これはHSP全員に当てはまる対応だと私は思っています。
視覚や味覚など他の刺激でも同じですね。
まず最初は不快な刺激を遠ざけること。
そしてその後で、自分が心地よいと感じる環境を作ること。
特に過敏な五感に対しては、この2つの方法が大切だと書かれていました。
さらに対策の後では、休息の重要性についても扱っています。
いろんな刺激に反応するHSPは他の人よりも疲れやすい。
だから休息もこまめにとって、心と体を休めましょうと書かれていました。
要約③ 人間関係について
最後3つ目のテーマが人間関係について。
HSPは五感だけでなく人間関係や他人の言動にも反応しやすい。
だからこそ、人間関係のストレスとどのように向き合うかが大事なんですね。
『繊細さんの本』では鈍感さんと繊細さんの違いについて書かれていました。
鈍感な人は意地悪というわけではなく、その人自身がわからないだけ。
だから相手に『なぜわかってくれないの?』と怒るのはズレているんですね。
さらに書籍では『答え合わせ』が大切だと書かれていました。
HSPさんは他人の感情を読み取ることに長けています。
ただその精度が100%正しいわけではないですよね。
そこで必要なのが、相手に聞くという行為。
本当に相手は怒っているのかなど、勇気を出して聞くことが大切だと書かれています。
実際に確かめてみると、『眠たいだけ』とか『別の件で怒っていただけ』など自分が関係ないケースも少なくありません。
これ以外でも『繊細さんの本』では人間関係の悩みについて書かれていました。
■書籍で扱っていたテーマ
・人に頼れるようになる練習をする
・推測ではなく言葉で確かめる
・相手も繊細さんな場合の接し方
・仕事ではマルチタスクを辞めよう
・不機嫌な人への対処法
特に私が共感したのが、HSP同士の関係性になります。
私も最初はHSP同士だと共感しあえると思っていました。
ただオフ会やSNSなどでやり取りをすると、どの刺激に過敏かは個人差があるんですね。
なのでHSP同士で話しても、お互いに全然違う悩みを持っていたりします。
HSP同士だと仲良くなれるわけではないことを身をもって体験。
自分には気づけないけど、相手が感じ取る刺激に配慮する思いやりが必要だと気づきました。
参考⋙HSPと相性の良い人の見つけ方!相性の良い悪いを見極める方法
「繊細さんの本」の感想
次は私個人が『繊細さんの本』を読んだ感想をお話しします。
『繊細さんの本』はHSP全般について書かれています。
良く言えば、この1冊だけを買えば、HSPの最低限の知識を得ることができる。
逆に悪く言えば、ほかの本ですでに知識を得ているなら、読む必要はありません。
この本を読めば、まず『自分がHSPなのか』や『どの刺激に弱いか』がわかります。
『これもHSPだから苦手だったのか』という発見もあるかも。
そういった刺激への対応も、次からできるものばかりで実践的です。
人間関係についてはHSPの書籍に限らず、コミュニケーションスキルが書かれた本も読んだ方が良いですね。
人間関係や仕事など、特定の分野で悩んでいるなら、それに特化したHSP関連の書籍を選びましょう。
おすすめの人
- 自分がHSPか確かめたい
- HSPはどんな刺激が苦手か知りたい
- その刺激にどう対応すればいいか知りたい
- 他人の意見や顔色に左右される
おすすめできない人
- すでにHSPの本を何冊か読んでいる
- 自分の苦手な刺激・対策を把握している
- 仕事や恋愛・子育てについて悩んでいる
『繊細さんの本』を読んだ他の人の感想や口コミ
最後は『繊細さんの本』を読んだ他の人の感想を紹介します。
HSPが何か詳しく知らない人でも読みやすいという声が多かったです。
確かに本を読んでいると、普段の生活で『あれもHSPだったからか』と気づけましたね。
明日からできる日常生活の改善案が書かれているから実践しやすいという声も。
外部からの刺激を0にするのではなく、1つずつ減らしていくイメージですね。
ただ一方でこんな意見もありました↓↓
読者には手に取りやすいのかもしれませんが、内容は当たり前のことしか書かれていません
このようにすでにHSPへの知識を持っている人には物足りない印象。
最初に読む1冊目としておすすめ。
ただすでに他の本でHSPの診断チェックや対策を読んでいるなら、無理して読む必要はありません。
「繊細さんの本」はHSPの疑いを持つ人向けの書籍
繊細さんの本は、HSPについて詳しく知らない人向けの書籍です。
わかりやすい言葉で優しく何度もHSPについて書かれています。
もし他の本でHSPの知識を得た人は、わざわざ買う必要はありません。
『もしかしたら私もHSPかも』という人は読む価値があると言えますね。
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