HSPだと怒り始めると、イライラが収まらず困っていませんか?
周囲の人を優先する余り、イライラや怒りを発散させない繊細さん。
だからこそ溜まった怒りが爆発するときは、上手に表現できないことが多いです。
今回は『HSP向けの怒りの減らし方や怒り方』を紹介。
まず怒りが溜まると、どのような行動に出るのかを自覚しましょう。
そして無駄なイライラを溜めないコツや表現方法を知れば、上手に怒りと向き合えるようになりますよ。
HSPは怒るとどうなる?怒りが収まらないと黙る人や泣く人がいる
HSPは怒ると、どのような反応を取りやすいのか。
怒りの感情に振り回されやすいので、次の3つのような対応をしがち。
やりすぎると周りの人が遠ざかっていくので注意しましょう。
① HSPは怒ると黙るタイプがいる
繊細さんが怒ると、そのまま黙ってしまう場合があります。
実は私もこのタイプで、理由は”怒りで頭がパンパン”になるから。
動揺していて怒りで100%なので、上手く言語化して伝える余裕がないんですね。
これは感受性が強く、周囲の刺激を受け取りやすいHSPが起こりやすい反応です。
私の場合はとりあえず黙って、少しでも気持ちが落ち着くのを待っている状態。
怒りで爆発しないように落ち着かせているんですね。
もしくは相手と無駄な言い合いしたくないときも黙ることがあります。
言い返しても意味がないような相手だったり、関わりたくないときも黙りますね。
自分に関係ない赤の他人の場合は、物理的な距離を取るのが一番です。
ただ家族などには、自分の意見を主張する方法も知っておきましょう。
(怒った時の伝え方は後で解説しています。)
② HSPは怒りがおさまらない?怒り爆発するタイプ
普段から小さなイライラを溜めこみやすい繊細さん。
しかも優しさゆえ相手に自己主張できず、どんどんストレスが溜まっていきます。
そうすると、どこかのタイミングで怒りが爆発してしまう人もいるんですね。
相手のことを許せず、イライラが蓄積していく。
もしくは正義感など、相手が間違った行動をとったときにカッとなってしまう。
こういった場合は感情は伝えず、考えを伝える工夫が必要になります。
まずは爆発するまで溜め込まないこと。
普段からリラックスできる時間を確保して、溜め込みすぎないのが前提となります。
その上で相手の行動を直してもらえないか、交渉するスキルも身につけましょう。
③ HSPで怒ると泣く人もいる?
怒りを溜めこみすぎると、感情表現ができなくなるタイプもいます。
繊細過ぎて自分の感情に影響を受けて、どうしていいかわからずポロポロと涙が出てくるんですね。
感情的になりやすいHSPさんに起こりやすいです。
怒りすぎて言葉が出てこず、その代わりに涙が出てくる。
当時のことを思い出すと、今起こっているような気分になるのも理由の一つです。
この場合はまず、冷静になるまで時間を置くことも必要になります。
お互いが冷静になれるまで待ってから、話し合う機会を作りましょう。
また言語化できないときはメールなど、文章にするのもおすすめです。
文章ならゆっくり考えることができるので、感情的になるのを防げますよ。
怒るたびに黙ったり泣いたり、怒りを爆発させていると、あなたも周りも大変です。
特に恋愛に関しては、相手から煙たがられる理由にもなるので気を付けましょう。
HSPは怒るとどうなる?
- これ以上怒りたくなくて黙る
- 溜まってた怒りが爆発する
- 言語化できずに涙が出てくる
HPSは怒ると涙が出たり黙るのはなぜ?
怒っても冷静になって話し合いましょう。
言葉にするのは簡単ですが、それができたら苦労しませんよね。
なぜ私たちHSPは怒ると、その感情に振り回されやすいのか。
その原因を知れば、そこから怒りとのかかわり方が見えてきます。
① HSPは共感力が高いので小さなイライラを溜める
なぜ怒りの影響を受けやすいかというと、繊細さんの共感力の高さが関係しています。
相手の感情を察する能力が高いのはHSPという特性です。
HSPに優しい人が多いのは、この共感力の高さも理由の一つ。
あなたも相手に合わせる・周りに合わせるという機会が多いのではないでしょうか。
でも周囲に合わせてばかりだと、小さいモヤモヤが溜まっていきますよね。
そのストレスを発散する習慣がないと、どんどんイライラを溜めこんでしまいます。
さらに街を歩いていて、イライラしている人にも共感してしまう。
そうするとどこかのタイミングでコントロールできない怒りとなり、黙ったり泣いたり爆発したりするんですね。
まずはイライラしている人から、物理的に距離を取ることを心がけましょう。
その上で小さなイライラを発散する習慣を身につけるのがおすすめです。
悪口とか陰口を言う同僚や友達などがいたら、上手に距離を取った方がいいですよ。
② HSPは感受性が強すぎて感情をぶつけてしまう
感受性が強いのもHSPの特性と言えます。
怒りに振り回されやすいのも感受性が強いことが原因。
冷静になるのが難しいので、感情的になったり、頭がフリーズして黙ったり泣いたりしてしまう。
この場合はまず、怒りのピークが過ぎるまでやり過ごすことも必要になります。
怒りに関係なく、どんな感情も波があるもの。
特に怒りは時間が経つほど下がっていくので、時間が解決してくれる面もあるんですね。
つい感情的になってしまう場合は、怒ったままでコミュニケーションを取らないのが大事。
さらに怒りに繋がるような認知(考え)を修正するのも効果的です。
【~すべき】というような考えを持っていると、怒りやすいんですね。
なので認知を少し修正して、日常生活で感じる怒りを減らすこと。
そして冷静になった上で感情はぶつけず、自分の気持ちや意見を伝えるよう心がけましょう。
③ HSPでなくても怒り方や伝え方がわからない大人は多い
これはHSPに限らない問題ですが、自己主張の難しさについて。
誰でも怒りを正しく相手に伝えるのって難しいんですね。
つい感情に任せて、強い言い方をしてしまうとか。
また相手の人格や性格を攻撃するような言い方をしてしまうなど。
大切なのは考えをすり合わせたり、行動を変えること。
それなのに勝ち負けの問題になって、言い負かせてしまう。
これだと、あなたと相手の距離も遠ざかっていきますよね。
HSPが怒りを苦手なワケ
- 共感力が強いのでイライラしやすい
- 感受性が強いので怒りを感じやすい
- 誰もが怒りの正しい伝え方を知らない
HSPで怒りがおさまらないとき!怒り爆発する前の対応
では先ほどの話を踏まえて、どのように怒りを付き合っていけばいいのか。
まずは余計なイライラを避ける方法や、小さなイライラを発散する方法を学びましょう。
これだけで冷静になりやすかったり、怒りに振り回されなくなりますよ。
① HSPでささいな怒りに振り回されない準備と応急処置
まずは日頃からできる癒しを見ていきます。
1分でも自由な時間があれば、すぐに取り組めるものもありますよ。
日頃から自分を癒す方法をストックして、気が向いたときに取り組んでみましょう。
外出時も過敏にならず、リラックスして過ごすことができます。
癒す方法の例
- 神社などで自然にふれる
- ゆったりしたクラシックを聴く
- ひとりになれる時間を作る
- 部屋では防音カーテンやイヤホンを使う
- 腹式呼吸で副交感神経を優位にする
- マッサージでリラックスタイムを作る
- ヨガで体を癒す
外出時は腹式呼吸を10回するだけでも、心が落ち着きますよ。
家に帰ったら寝る前のヨガやマッサージはおすすめ。
睡眠の質が高まるので、眠りにつきにくい人は試してみてください。
次はついイラっとしたときの応急処置について。
日頃からケアしていても、外に出るとついイラッとすることはありますよね。
そんなときにできる応急処置を見ていきましょう。
怒りが混みあがったとき
- その場を離れるのがベスト
- 無理なら指をつねる(五感への刺激で気を逸らす)
- 深呼吸をして体を力を抜く
- 100から7ずつ数字を引いていく
怒りのピークは6秒と言われています。
つまりイラッとしてから6秒耐えれば、その後は怒りも下がっていくということ。
理想はその場を離れることですね。
その場を離れて少しストレッチをしたり、深呼吸をするだけでイライラは収まります。
無理なら数字を100から7ずつ引いていくなど、頭を使うのもおすすめ。
手のひらをくすぐったりして、五感に意識を持っていくのも繊細さんに向いた対処法です。
赤の他人から受けるイライラは避けられたらそれが一番です。
クレーマーとかマナー違反をしている人がいたら、その場を離れましょう。
② HSPが感じやすい怒りとは?怒りとの向き合い方
怒り自体を避けるためには、あなたがどんなシチュエーションでイライラするか知るのも大切。
実は怒りとは二次感情と言われているんですね。
なのか別の感情が1番に沸き起こって、それを蓋するために怒りが生まれるんです。
怒りに繋がる第一感情とは?
- 不安
- 寂しさ
- つらい
- 悲しい
- 心配
- 苦しい
- 落胆
- 悔しい
怒りに繋がるとは以下のような流れのことです。
- 恋人の帰りが遅い⇒心配になる⇒怒り
- バカにされた⇒悔しい⇒怒り
- 皆の前で怒られた⇒つらい⇒怒り
このように怒る前に、別の感情が湧いているか考えてみましょう。
そうすればあなたが、どの感情に過敏に反応するかわかります。
明日以降はその感情が起きる場面を避けることができるかもしれません。
③ HSPさんが楽に生きるための認知の修正
怒りに繋がる第一感情がわかると、次はその感情が起こる認知に目をむけます。
同じ出来事でも怒る人がいれば、全く怒らない人もいますよね。
この差は認知(物事の受け止め方)が違うことが原因です。
つまり怒りに繋がりやすい認知を自覚して修正すること。
これができれば同じ場面でも、感じる怒りの量が減るんですね。
簡単に人を避けられない職場や家族間での場面で、この認知の修正が効果があります。
人間には以下の10個の認知で、歪みが起きやすいと言われています。
あなたはどれか心当たりはありませんか?
- 全か無か思想…ものごとを白黒ハッキリさせる(部下の1回のミスも許さないなど)
- 一般化のしすぎ…1度の出来事を全てに適用する(1回のミスで失敗者だと感じる)
- 心のフィルター…ものごとのネガティブな面ばかりみる
- マイナス化思考…ポジティブな出来事も受け取れない(運が良かっただけ)
- 結論の飛躍…悲観的な結論に飛躍する(きっと嫌われている)
- 拡大解釈&過小評価…悪いことを過大評価し良いことを過小評価する
- 感情的決めつけ…感情で正しさを決める(不安だから失敗するはずだ)
- すべき思考…「〜すべき」「〜をしなければならない」
- レッテル貼り…自分や他人の一部で全体を決める(失敗したからダメ人間だ)
- 個人化…周りで起こったことを自分の責任だと思い込む
怒りに繋がりやすい認知の歪みで、代表的なのは『すべき思考』
これはイライラに直結するので気を付けた方がいいです。
認知の歪みが起こったときに気づいて、多角的に物事を見る。
これだけで感じる怒りの量が減らせるんですね。
怒りの受け取り方の工夫
- 癒しを習慣化する
- 怒った瞬間は6秒間耐える
- 怒りに繋がる第一感情を知って対処する
- 怒りに繋がる”すべき思考”を修正する
それでもHSPで怒りが収まらないとき!正しい伝え方
次は怒りの伝え方について。
外出中にたまたま出会った人に感じたイライラなどは、先ほどのようにスルーするなどが有効。
ですが職場や家族だと避けられないイライラもあります。
そんなときはどのように自己主張するのが良いのでしょうか?
① お互いに怒りを忘れて冷静なときを待つ
まず大切なのは怒った直後に話し合わないこと。
直後だとどうしても感情的になったり、怒りをぶつけてしまいます。
大切なのは怒りをぶつけて、相手を怒らせることではありません。
相手に行動を変えてもらったり、お互いの意見を言い合うのが目的ですよね。
なのでお互いにイライラしていないタイミングが理想です。
冷静に話し合えるまで待つのが最初のステップですね。
② HSP向けの自己主張!”私は”⇒”あなたは”⇒”私たちは”の順
怒る目的を『相手に謝らせる』などにしている人が多いです。
でも本来は怒る目的は問題を解決することですよね。
そこで大切なのは、『I(私は)⇒YOU(あなたは)⇒We(私たちは)』という伝え方です。
まず最初は『私は○○と感じた』と怒りに繋がる第一感情を伝えましょう。
そして相手がどう思ったかを尋ねます。
その上で『私たちがどうすればいいか』の行動を決めていくという順番になります。
“どうしてあなたは◯◯してくれないの?”など相手に問題を投げないこと。
それより”私たちはどうすればいいか”と、建設的に考えれるようにするのが大切です。
怒った出来事を伝えるとき(職場編)
- I…私はあなたが寝坊して残念に思うんだ
- YOU…あなたはどうしたいの?
- WE…では私たちはどうしたらいいか?
この順番で伝えることで”怒る”のが目的でなく、問題解決を目的にできます。
結果的にアドバイスだったり、今後に同じミスが起こらないような仕組みを作れるんですね。
怒った出来事を伝える(恋愛編)
- I…私はあなたの帰りが遅くて心配した
- YOU…あなたはそのとき何を思っていたか
- WE…では私たちはどうしたらいいか?
恋人や家族相手だと、どうしても怒りを伝えるとお互いに感情的になりやすい。
だから”今後どうしたらいいか”の行動ベースで話し合うのが大事になります。
『帰りが遅くなる時はLINEをお互いにする』など、ルールを決めることもできますよね。
怒ったときもイライラを相手に伝える必要はありません。
意見を伝えて、同じようなシチュエーションを避けるための話し合いが重要になります。
③ HSPはやりがち?間違った怒り方を知る
最後は間違った怒り方について。
間違った怒り方を知っていれば、避けるだけでも状況が悪化するのを防げます。
まず職場で気を付けたいのが人前で叱ること。
相手が周りの目を気にしてしまうので、1対1のときに話を切り出すのが良いですね。
次は抽象化しないこと。
『気を付けて』とか『しっかりして』といった、抽象的な言葉を使わないようにしましょう。
先ほど言ったように具体的な行動の修正を伝えた方が、相手の行動も変えやすいです。
最後は他人と比較しないこと。
あなたも注意されるとき周りと比較されると気分が悪いですよね。
これも抽象的な注意になりやすいので、あくまで行動の指摘をした方がいいです。
プライベートで間違った怒り方をすると相手の心は離れていきます。
それを防ぎたいなら、先ほどのような話し合いを心掛けた方がいいですよ。
怒りの伝え方
- お互いに冷静なときに話し合う
- I⇒YOU⇒WEの順番で伝える
- 抽象的な怒り方ではなく行動を指摘する
HSPは怒りの表現が下手!黙ったり泣いたりしちゃう
HSPだと過敏さや繊細さゆえに、怒りを溜めこみやすいです。
なので日頃から小さいイライラを発散できる方法をストックさせておきましょう。
また外出時であれば、イライラするような状況を避けるのも有効です。
職場や家庭なら話し合いの場を作ることも検討します。
怒りを伝えるときは、目的を『謝らせること』にしないこと。
あくまで今後もっと二人の関係がよくなるための話し合いをするのが良いですよ。
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