HSPと離婚率のデータはありません。
ただ日本では離婚率は上昇しているのは事実。
しかも繊細さゆえに、妻や夫といると疲れることが多いですよね?
私もパートナーへ感じる不満で、発散できないストレスに悩むことがあります。
そこで今回はHSPさんが抱く、結婚生活の辛い瞬間について紹介。
繊細や過敏さがあると、夫婦生活でどんな不満や後悔があるのか。
最後は離婚したくてもできないときに、今からできる準備について見ていきます。
HSPは離婚率が高い?日本の離婚率やHSPの割合について
まずは日本の離婚率や結婚年数について見ていきます。
またHSPの割合や特徴から、結婚生活でのストレスの感じやすさも確認していきますね。
① 日本の夫婦の離婚率や結婚年数について
日本の離婚率は約35%と言われています。
2019年に厚生労働省が調査した結果によると、離婚件数は約20万9000件。
つまり3組に1組の夫婦が離婚しているという現状があります。
なので『HSPか・HSPでないか』に限らず、離婚する傾向は高まっているということ。
ちなみに離婚する夫婦の婚姻期間は5年~9年が最多でした。
結婚して5年~9年の間に離婚する夫婦が多いということです。
さらに近年になって伸びてきているのが熟年離婚。
これは婚姻期間が20年以上の夫婦が離婚する割合が増えているんですね。
なので最近の状況を考えれば、離婚自体が珍しいことではなくなっています。
②HSPの特性と結婚生活について
またHSPである割合も一定数います。
HSPとはHighly Sensitive Personの略で”とても繊細な人”。
そのHSPの気質を持っている人は、人口の15%~20%と言われています。
つまり”5人に1人は繊細”であると言えますね。
HSPの特性
- 刺激に影響されやすい
- 変化に気づきやすい
- 美的感性を受けやすい
これらは結婚生活や家庭生活に、悪い影響を与えることもあります。
パートナーの生活音に悩まされたり、ささいな言動に傷ついたりなど。
ただ一方でメリットに働くこともあるんですね。
相手の些細な変化に気づいてあげたり、映画や旅行などで楽しいと感じるなど。
HSPだからといって結婚に向いていないというわけではありません。
繊細さがプラスに働くこともあるし、マイナスに働くこともあるということ。
では次は夫婦生活がどのように終わりを迎えるのか。
日本の夫婦の離婚原因や傾向について見ていきましょう。
離婚とHSPについて
- 日本全体で離婚率が増えている
- 離婚自体が珍しいものではない
- HSPも5人に1人の割合でいる
- 繊細さがマイナスに働けば夫婦関係の不満に繋がる
- 繊細さがプラスに働くこともある
HSPが妻や夫といると疲れる理由は?危険な結婚生活の特徴
ではどんな夫婦が離婚する傾向にあるのか。
離婚原因や共通点と、繊細さについて見ていきます。
① 結婚式を挙げていない夫婦は離婚しやすい説
“みんなのウエディング”が行った調査を紹介します。
それは結婚の際に、挙式や披露宴を行っていないとと離婚歴が高いということ。
「挙式と披露宴を両方とも行った」とする回答は既婚者で60.7%だったのに対し、離婚者では41.3%。逆に「入籍のみ」(結婚式を挙げなかった)の回答は、既婚者では9.5%だったが、離婚者では26.3%。
引用元 みんなのウエディング
このデータから『結婚式で責任や絆が生まれる』と推測できます。
結婚式や披露宴などをすると、安易に離婚に踏み切れなくなるというものですね。
ただHSPさんの場合は、結婚式自体が苦手ということもあります。
大勢の注目を浴びたり、大きい音やまぶしい光が苦手という声も。
なので結婚式や披露宴に関しては、参考程度にしておいていいでしょう。
② 日本の夫婦の離婚の原因は繊細さと関係ある?
では離婚原因と繊細さは関係があるのでしょうか。
離婚原因ランキングで上位にくるのは以下のようなものになります。
離婚原因
- 性格が合わない
- 精神的な虐待
- 生活費を渡さない
- 異性関係
- 暴力を振るう
- 家族親族と折り合いが悪い
- 性的不調和
- 浪費
- 同居に応じない
大きく分けると性格の不一致・生活の不一致・金銭感覚の不一致となります。
繊細さで言うと、金銭感覚は関係があまりないですね。
逆に性格や生活でギャップを感じると辛いのが、HSPさんの特徴になります。
HSPさんのパートナーへの不満
- 生活音がうるさい
- 悪口や陰口が多い
- 言葉が攻撃的
さらに相手の家族との同居となると、環境が一気に変化するので繊細さんは大変。
不満を感じやすいシチュエーションが改善できるかが、離婚するかどうかの分かれ目になります。
③ HSP妻と非HSP夫がヤバい?妻や夫といると疲れる瞬間
HSPが他人と暮らすときは良いことばかりではありません。
相手と一緒に暮らすことでストレスも感じます。
例えば自己否定感の強いHSPさんの場合。
自己評価が低いので、何気ない言動に傷ついたりイライラしがちです。
また自己主張ができないので、相手との関係を修復するタイミングも逃してしまう。
こういった場合はアサーションと言う考えを持つことをオススメします。
(詳しくは後で解説しています)
またHSPだと注意したいのは、相手との意見のすり合わせですよね。
室温やお風呂の温度や寝室の光など、非HSPとHSPでは感じ方が違います。
(私もテレビの音量でもめたことがあります)
非HSPの人からすると、「そんなことまで気になるの?」と思ってしまうでしょう。
この辺りもお互いの主張を取り入れて、妥協点を探していかないとストレスが消えることはありません。
またHSP同士だからといって、夫婦生活が円満になるわけではないんですね。
HSPといっても視覚や聴覚など、過敏になる部分は個人差があるもの。
しかも繊細さゆえに外で仕事をすると精神的にも疲弊しがち。
お互いにヘトヘトになって家に帰ってきたら、心の余裕もなく衝突することもあるでしょう。
“不一致”というのは人と人が暮らす上で避けられません。
お互いに歩み寄れるのか、歩み寄ろうとする姿勢を見せらえるのかが重要になります。
離婚理由とHSPについて
- 結婚式を挙げないと離婚率が高い
- ただHSPだと結婚式が苦手な場合もあるので気にしないで良い
- 離婚原因で多いのは性格・生活・金銭の不一致
- HSPであれば性格と生活の不満が溜まりやすい
- 繊細さゆえの思考や疲労も結婚生活にヒビが入る
HSPで結婚生活が辛いとき!離婚率を上げない対処法3選
では結婚生活で辛いと感じたら、HSPさんは何をすればいいのか。
私自身の経験も踏まえて、対人関係でのストレスケアをお話しします。
① HSPゆえの認知の歪みとは?思考を修正をする
私の経験で言うとHSPさんは真面目な人が多いです。
なので結婚したあとも「いい夫・いい妻」を目指してしまう。
これ自体は素晴らしいことですが、この目標が自身を苦しめることになるんですね。
完璧主義になると、どうしても自分ができないところや欠点に目が行きます。
そうすると自分を責めて、家にいるのに心が休まらないという状態に…
完璧主義なHSPさんの傾向
- 仕事も家事も完璧にしようとする
- 相手の望む理想像を演じる
- 完璧な夫・妻・親でないといけないと思い込む
- ご近所や相手の親族からの視線も気になる
こんなことを思うときに試してほしいのが認知の修正です。
完璧な人間などこの世に一人もいないということを前提にする。
そして理想ではなく、現実的な考え方ができるようになりましょう。
ちなみに私はまず、家事の負担を減らすことから始めました。
家電や便利グッズを使えば、毎日の家事の負担はかなり減らせます。
そして苦手なことは相手を頼ったり、”私にはできない”と正直に伝えていました。
心と時間の余裕ができて、ホッと一息つく瞬間が増えましたね。
② 一人になって小休憩をする!コーピングがおすすめ
HSPさんは他人からの言動の影響を受けやすい。
つまり相手の意志や意見を尊重しすぎる傾向にあります。
そうなると相手のペースに合わせる分だけ、こちらは疲れてしまいますよね。
そんなときに大切なのがストレス発散をすること。
ストレス発散といっても、『旅行』とか大がかりなものでなくて構いません。
ささいなことでも良いので、やりたいことや欲しいものをリストアップします。
心理学でコーピングといい、ストレス発散する方法をストックするだけでもストレスに強くなるんですね。
私のコーピングリスト
- 自然が多い神社を散歩
- 足裏マッサージをする
- ヨガのポーズを試す
- 赤ちゃんのYouTube動画を見る
- クラシック音楽を聴く
- テレビで漫才を見る
5分~10分でも時間ができたら、コーピングリストから1つ自分へのご褒美を上げると良いですよ。
普段から自分を癒す習慣をつければ、結婚生活でのストレス耐性もできます。
③ 夫婦生活の問題にはアサーションで取り組む
ストレスを解消して、少し余裕ができたあと。
そしたらお互いに時間があるときに、夫婦の会話も少しだけ変えてみましょう。
私がオススメするのはアサーションという手法。
『人は誰でも自分の意見や要求する権利がある』という考えから生まれた自己表現スキルです。
夫婦での会話にも応用できますよ。
前提として、相手の意見と自分の意見を対等に扱う。
その上で”私は”とか”あなたは”ではなく、私たちはどうすればいいか”という立場で会話を進めていきます。
私のおすすめとしては、二人が納得できるルールを作っておくことですね。
『○○の場合は△△をする』とルールを作れば、無駄な衝突を避けることができます。
過去に作ったルールの例
- テレビ音量は20までにする
(大音量にしたいときはヘッドホンをつけてもらう) - 室温はエアコンで25℃~27℃にする
(物足りないときは保冷・保温グッズを使う) - 食器洗いは二人ともしたくないので食洗器を買う
- 床掃除も二人ともしたくないのでルンバに任せる
- ゴミ出しは家を早く出る方が出す
こんな感じでルールを作ると慣れたら、お互いに快適に家で過ごせるようになります。
どちらかが合わせるというより、お互いに歩み寄って妥協点を見つるスタンスを目指しましょう。
怒りを感じたら無理をせず、その場で会話を中断することも大切です。
怒ったままだと冷静に話し合いはできませんし。
結婚生活が辛いとき
- 自身を苦しめる思考に気づく
- ストレス対策リストを作って自分を癒す
- 精神的な余裕ができたらアサーションで会話する
HSPで結婚を後悔!離婚したいけどできないときの準備
もし現時点で修復不可能な関係性になっていたら。
それでも色んな事情があって、すぐに離婚できない場合もあります。
特にHSPだと急な環境の変化などはやはり抵抗があるもの。
そこで最後に今からできる、離婚できない理由別の準備について見ていきましょう。
① HSPさんが金銭的な理由で離婚できないとき
離婚したら収入が無くないから生活できなくなる…
特にお子さんが幼いと就職も簡単にはできませんよね。
こんなときはどんな選択肢があるのか、今のうちに整理しておきましょう。
まず1つ目の解決策は実家を頼ること。
もし親が子供の面倒を見てくれるなら再就職しやすくなります。
家賃も必要ないので、その分だけ子供の将来のためにお金を貯めることもできる。
ずっと家にいるわけにはいきませんが、一時的に実家に帰るという選択肢は現実的ですね。
2つ目は何かスキルを身につけるという方法。
今はPCがあれば、自宅でリモートで働ける時代でもあります。
ただスキルや経験が不要な在宅ワークは、単価が安いのでバイト代くらいにしかなりません。
なのでまずはIT関連のスキルをリモートで身につけたり、ハンドメイドなどネットを使った商売ができないか検討しましょう。
家にいながら取り組める仕事が見つかれば、そのまま本業も目指せます。
本業レベルまで稼げなくても、外でバイトをして在宅ワークを掛け持ちすることもできますよ。
3つ目はひとり親家庭の支援を知ること。
仮にひとり親になった場合、市町村にどんな支援があるか事前に知っておいた方が良いです。
HSPさんは情報の感度が良いので、全てを同時にしようとすると混乱しがち。
お金が原因で離婚できないときは、先ほどの3つの中から1つずつ調べてましょう。
② 子供のことを考えると離婚できない場合
子供がパートナーを慕っているなら、簡単に離婚には踏み切れません。
子供を傷つけてしまいそうで決断は難しいのは当然です。
そんなときは子供が自立するまで、仮面夫婦を続けるという選択肢もあるでしょう。
ただ冷たい夫婦関係を見せることが、子供に良い影響になるかは話が別。
正解の選択肢があるわけではなく、選んだ選択肢を正解にするしかありません。
そこで必要なのがパートナーとの話し合いです。
夫婦生活の不満が解決できるものであれば、話し合いで1つでも解消してしきます。
お互いに不満が1つもない夫婦生活はありえません。
なので許容範囲内まで不満を減らせないか考えてみましょう。
先ほどのアサーションの意識で取り組むのがおすすめ。
もし2人だといつも喧嘩になるなら、カウンセラーに入ってもらうのも良いですね。
③ 相手が離婚に応じてくれない場合は別居婚も?
もし相手が応じてくれないから離婚できない場合について。
これは話が急だから相手が焦ったり混乱しているのが原因です。
なので時間を置いて協議して、離婚の成立を目指すことになります。
喧嘩が多いなら別居婚をして冷静になれる時間を作ることも可能。
もし2人だけだと話が平行線になる場合は、弁護士から交渉してもらうという選択肢もあります。
離婚できないとき
- お金が原因…スキル習得や支援を調べる
- 子供がいる…話し合いをする(カウンセラーも検討)
- 相手が反対する…別居婚・弁護士を通した話し合い
HPSだから離婚率が高いわけではない!でも妻や夫といると疲れるなら注意
HSPだからといって離婚率が上がるわけではありません。
繊細さゆえに相手を気遣ったり、幸せな経験はできます。
ただ繊細さがマイナスに働くと、夫婦生活でストレスを感じるもの事実。
性格や生活の不一致は、お互いに話し合って1つずつ減らしていくのが理想です。
そのためにはまず自分を責めるような考えは辞めること。
そしてストレス解消法をたくさん用意して、日頃から自分を癒すことから始めましょう。
そして余裕が出てきたらパートナーとの話し合いの場を作ります。
アサーションを意識して、お互いの主張を出して解決策を考えていきましょう。
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