HSPだと人に興味がないと勘違いされやすいです。
私も昔から『冷たいね』とか、『私のこと嫌い?』と聞かれることがありました。
確かに繊細ゆえ一人の時間は必要ですが、孤独が好きというわけでもありません。
こういった勘違いは、相手に申し訳ない気持ちも生まれるし、けっこう傷つくんですよね。
そこで今回はHSPの人が意識したい他人との距離感についてお話しします。
- HSPが人に興味がないと思われる原因
- 繊細さんが気を付けたい距離感の作り方
この2つを知れば、周囲の人から誤解されることも減ります。
まずはあなたが『他人に興味がない』と思われてしまう原因を探りましょう。
HSPが人に興味がないと勘違いされる原因
周囲の人がHSPさんを見て『他人に無関心だ』と思うのは、次の5つの原因が考えられます。
あなたはどの原因が当てはまりますか?
① 繊細がゆえに他人といると疲れやすい
周囲の微妙な環境の変化を察する能力が高いHSP。
音や光など五感の感性も鋭いのですが、他人の表情や変化にも敏感に察知します。
- いつもと違って怒ってる?
- 何か怒らせるようなことをしたのかな?
このように相手の些細な感情を読み取ってしまうので、対人関係で疲れやすいんですね。
しかもそういったセンサーの精度が、100%正確であるわけでもありません。
全く相手が気にしていないのに、『嫌われた』と勘違いして距離を取る。
すると相手も『あれ?避けられてる?』と思って、お互いに気まずくなってしまうというケースも。
HSPは繊細で他人の言動から影響を受けやすいです。
結果的に距離を取るようになって、それが周りから『人に興味がない』と思われるキッカケになるんですね。
参考⋙HSPだと人と会うと疲れる!話すと消耗する原因と回復方法
② 他人といると五感の刺激が増える
パーソナルスペースに人がいるとHSPはリラックスできません。
それに同じ空間に人がいるだけで、その人が出す音にも敏感に反応してしまいます。
誰かと一緒にいるだけで精神的な疲労が溜まってしまう。
『HSP=人と暮らせない』と言われているのは、こういった刺激への反応も関係しています。
教室や職場など同じ空間に大勢の人がいると、休憩時間は一人になりたくなるんですね。
そして休憩時間があるたびに一人でいると『あの人は他人に興味がないんだ』と思われてしまいます。
心を休憩させたい行動が、人嫌いや人を見下しているという印象になるんですね。
③ HSPは共感力が高すぎる
HSPさんの中には、人への興味をシャットアウトするタイプもいます。
これは決して人に興味がないわけではなく、共感力が高すぎるから。
相手の悩み相談や愚痴などがダイレクトに自分に入ってくる。
そうすると相手と同じくらいストレスがかかってしまうんですね。
なので過度な負担がかからないように、周囲の人と距離を詰めすぎないようにして防いでいる。
そうすると周りから『他人に関心がないんだ』と判断されるという流れになります。
よくHSPさんはカウンセラーやサービス業が向いていると言われるのは、この共感力が関係しています。
仕事では共感力を活かして活躍し、プライベートでは心の休息や、依存してくる人と距離を置く必要が出てきます
④ 一人の時間を確保して勘違いされる
誰にでも一人でいたいと思う時間はあるもの。
ただ人一倍、周囲の刺激を感じ取ってしまうHSPにとっては、より多くの一人でいる時間が必要になります。
人と会いたくないわけではないですよね。
そうではなく『癒したい』とか『リラックスできる場所へ行きたい』と思い一人になる。
ただ説明をしていないと、周りからは『他人に興味がない人なんだな』と勘違いされます。
⑤ マジで人に興味がないならHSPじゃないかも?
ここまではHSPさんの特徴から、人に興味がないと思われやすい行動を挙げていきました。
ただ最後は自称HSPについて。
自分でHSPと思っているけど、実は全然違うというパターンを考えてみます。
なんとなくテレビやネットを見て、『私もHSPだ』と思った人は要注意。
チェック項目のいくつかが当てはまっただけでは、HSPと診断するのは早いです。
理由もなく本気で人に興味がないなら、HSP以外の特性があるかも。
まだきちんと診断したことがないなら、一度書籍などで診断テストをしてみましょう。
『あっ!これもHSPだったからなんだ』というような行動や反応が見つかりますよ。
HSPで他人に興味がないと誤解されないための距離感
“冷たい”とか”無関心すぎる”など、間違った言われ方をしたら誰だって落ち込みます。
でもだからといって無理をして相手に合わせて、人間関係を続ける必要はありません。
そこで次はHSPの人が心掛ける人との距離感についてお話しします。
私は以下の3つを心掛けて、周囲の人と少しずつ上手く関係を構築することができました。
① モノが発する五感への刺激を減らす
まず私が徹底したのが苦手なモノへの対策です。
人が出す音や匂いは、自分だけで対策するには限界がありますよね。
でもモノへの対策は徹底して行うことができます。
例えば私は電車や車の音と振動が苦手なんですが、これはグッズや居住地で軽減できます。
- 住む家は国道や公道を避けて選ぶ
- 防音カーテンを使う
- 外出中は耳栓を使う
- ノイズキャンセリングのイヤホンを使う
- 自然音など心地よい音で上書きする
モノへの対策に関しては遠慮はいりません。
まずは徹底して不要な刺激を減らしていきましょう。
減らせば減らすほど心に余裕が生まれて、対人関係に意識を向けることができます。
② 鈍感さんとの距離を取る
人との距離感は、相手の性格や人柄によって変えた方が良いです。
まず気を付けたいのが無神経な鈍感さんタイプの人。
ズカズカと遠慮がないことを言ってきたり、失礼な態度をとる人ですね。
こういった鈍感さんは、HSPにとって天敵であり、避けるべき人です。
私生活ではできるだけ避けて、職場や教室など避けられない人とは距離を取ること。
鈍感さんが苦手な人と仲良くなれれば、自然と鈍感さんはあなたから離れていきます。
他人との距離を縮めるよりもまずは、苦手な人とできるだけ距離を取った方が良いですよ。
参考⋙HSPと合わない人を避けて波長が合う人との巡り合う方法
③ 大切な人との距離を縮めていく
- モノの刺激を減らす
- 鈍感さんとの距離を開ける
この2つを実践すれば、普段の生活に精神的な余裕が出てきます。
イライラすることやビクっとすることが減って、生活の満足度が高まるんですね。
そうなると気分もポジティブになり、他の人と交流する意欲に繋がります。
私が心掛けたのは『昨日よりほんの少しだけ距離を縮めること』
いきなりフレンドリーに接すると、翌日からずっとその距離感を維持しないといけません。
こうなると疲れが溜まっている日はストレスとなりがち。
なので慣れるという意味も含めて、仲良くなりたい人と少しずつ距離を縮めていきました。
少しずつ距離を縮める例
- 自分から挨拶をする
- 相手の名前を呼んで会話する
- 【職場】コーヒーを入れてあげる
- 小さな秘密を打ち明ける
- 仕事終わりにカフェに行く
- 一緒に電車に乗って帰宅する
HSPにとって急に距離を縮めると、相手の言動がスゴク気になってしまいます。
それより毎日少しずつ距離を縮めることで、負担を減らすことができるんですね。
無関心と思われない接し方
- モノへの刺激を徹底的に避ける
- 鈍感で無神経な人とは仲良くならなくていい
- 毎日少しずつ距離を縮めて負担を減らす
HSPは人に興味がないわけではない
HSPは確かに『人に興味がないんだ』と勘違いされやすい行動をとりがちです。
でもそれは周囲の刺激から身を守るためだったり、一人の時間が必要なだけ。
なので『無関心』と誤解されるのが嫌なら、人との距離感を少し縮める努力をしましょう。
努力と言っても無理をして仲良くなる必要はありません。
まず苦手なモノやヒトを避けて、精神的に余裕を持たせる。
そうして生まれた時間を使って、仲良くなりたい人と少しずつ距離を縮めていきませんか?
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