『敏感すぎる私の活かし方』は、全てのHSPさんにおすすめできる書籍ではありません。
HSPに関してより詳しく書かれているので、理解は深まります。
ただ専門用語などが多く、HSPの知識が浅い人には難しい内容となっています。
今回の書籍がおすすめな人
- HSPを受け入れて前へ進みたい
- HSPを人生に活かす方法を知りたい
この記事では『敏感すぎる私の活かし方』の全体像をお話しします。
HSP関連の書籍は多いので、今のあなたに合った内容か確かめてから購入しましょう。
『敏感すぎる私の活かし方 高感度から才能を引き出す発想術』について!目次や内容
では最初に『敏感すぎる私の活かし方』についての内容を見ていきます。
『敏感すぎる私の活かし方』の出版社などの情報
- 書籍名 『敏感すぎる私の活かし方 高感度から才能を引き出す発想術』
- 著者 アーロン,エレイン・N.
- 翻訳 片桐恵理子
- 本の長さ 418ページ
- 出版社 パンローリング株式会社
- 発売年 2020年8月8日
『敏感すぎる私の活かし方』の著者について
著者は大学教授で心理学者をしているアーロン,エレイン・N.さん。
小説家の一面もあり、一般向け・専門家向けのワークショップも行っている方です。
他に出版している本
- 自分を愛せるようになる自己肯定感の教科書
- ひといちばい敏感なあなたが人を愛するとき―HSP気質と恋愛―
- ひといちばい敏感な親たち 子育てとHSP気質
『敏感すぎる私の活かし方』のあらすじと要約【ネタバレ】
次は『敏感すぎる私の活かし方』のあらすじや要約をお話しします。
全体の流れや主張、また私が読んで大切だと感じた部分を要約しました。
『敏感すぎる私の活かし方』のあらすじ
この本はHSPということで自分を活かせない人のために書かれていました。
周囲の刺激や人間関係に動揺して、ありのままの自分でいられない。
そんな生きにくさを感じる人の中にある『隠された才能』に注目していこうというメッセージがありました。
自分を活かし、周囲の人に理解してもらいながら生きるための方法を考えている書籍です。
要約① HSPの診断や現状の把握
『はじめに~序文』で書かれていた内容はHSPの現状についてでした。
著者自身がHSPである体験談や、そこから生まれた診断テストについて書かれています。
気質を見極める特性DOES
D 処理の深さ
引用元 書籍 敏感すぎる私の活かし方
O 刺激への過敏さ
E 情緒的反応
S 些細なことに気づく
こういった特性を踏まえて『HSP自己診断テスト』がありました。
質問に答えて『イエス・ノー』を選ぶだけで、HSPかを診断することができます。
そして第1章ではHSPであることが異質ではないこと。
第2章では特性を活かすことが大切だと書かれていました。
さらに第3章では、現時点で『こもりすぎ』か『無理をしすぎか』を判断するテストがありました。
これはHSPである人が、HSPを気にしすぎて行動を制限している場合。
またHSPである自分を抑えて、周りに合わせすぎて無理をしちえる場合が多いためです。
『こもりすぎ』『無理しすぎ』のそれぞれの問題点や、一時的な休息の取り方を紹介されています。
その中の1つとして紹介された『眠らなくても9時間ほど横になるだけで楽になる』という休息方法には、私も納得しました。
このように『敏感すぎる私の活かし方』の序盤では、あなたが本当にHSPか。
そして社会に対して怯えているか、周囲に合わせすぎていないかをチェックします。
要約② 過去と向き合う
『敏感すぎる私の活かし方』が次に書いていたのがリフレーミングです。
過去の体験を思い出し分析することで、自尊心を育てるのが目的。
また将来、似た状況になったときも上手く対応するためのものです。
各章にあるエクササイズを行いながら自尊心を自分で育てていくのが大事だと主張していました。
4章では子供時代をどう過ごしたかを思い出して分析。
過去に恥ずかしかったことや失敗を新しい視点で見たり、思いやりをもって見直す重要性が書かれています。
リフレーミングの方法
①当時の出来事に対する自分の反応を振り返る
引用元 書籍 敏感すぎる私の活かし方
②その反応から、その出来事をどう捉えていいたか思い出す
③現在の知識を持った状態で、その出来事に対する反応をイメージ
④現在ならその出来事に対して何をするか考える
失敗体験を1つ1つ思い出して、成長した今の自分から見直す。
これによって今までとは違う、新しい一面が見えてくるというエクササイズでした。
要約③ 人間関係について
5章では人間関係について書かれていました。
まず『HSP=内気』というわけじゃなく、外交的なHSPもいること。
そこからHSPだから内気という考えが思い込みであるという内容でした。
また友達の作り方や、ソーシャルスキルのレベルを診断する問題もあります。
特に興味深かったのは、HSPで人間関係を構築するアドバイスが書かれていたこと↓↓
アドバイスの例
・話すのではなく質問して聞く
引用元 書籍 敏感すぎる私の活かし方
・相手の名前を覚える
・話題は事前に考えておく
会話・頼み事・セールス・不満を伝える・発表するetc
コミュニケーションが必要な状況で、HSPがどうすればいいかが説明されています。
参考⋙HSPは友達といると疲れる?友達付き合いで心掛けたいコト
第6章では仕事とHSPについて書かれていました。
職場ではHSPにとって苦手な刺激が多いけど、仕事というのは生きていくために必要なことでもあります。
そんな仕事に対して、HSPの天職とも言える芸術やサービス業の利点や注意点が書かれていました。
仕事をしていてHSPで辛いことなどは、あまり書かれていません。
それよりもHSPであることを前提に、それを治すというより活かして働く方法を提唱しています。
要約③ 心身をいやす
8章以降では傷の癒し方に注目して書かれています。
鈍感な友達に嫌な思いをしたとき、どのように相手を許して自分を癒すか。
基本的には以下の取り組み方があると提言していました。
①認知行動
引用元 書籍 敏感すぎる私の活かし方
②対人関係
③フィジカル
④スピリチュアル
この中で私が個人的に納得して即効性があると感じているのがフィジカルです。
私は嫌なことがあったときや過敏で疲れたときは、まず睡眠時間や食生活を見直すんですね。
ぐっすり寝ただけで昨日の嫌なことがスッキリするので、睡眠や運動の重要性は高いと言えます。
ただこの書籍に書かれていた4つ目の内容のスピリチュアルについては『?』でした。
認知行動や対人関係についてはカウンセリングなどでも行われているので納得。
ただスピリチュアルは信じる人・信じない人がいるので、万人にできる癒し方ではありません。
私としてはまずフィジカルが重要だと思っています。
『敏感すぎる私の活かし方 高感度から才能を引き出す発想術』の感想や口コミ
次は私が『敏感すぎる私の活かし方』を読んで感じたことをお話しします。
そして他の購入者の意見もピックアップしてみました。
『敏感すぎる私の活かし方』の評価・レビュー
私は『敏感すぎる私の活かし方』を読んで、専門書のようなイメージを持ちました。
書かれている内容は、HSPに悩む人向けのもの。
ただ書き方や翻訳の仕方が固くて、読み進めるのが大変でした。
内容としては『HSPに悩む人に寄りそう』というより『HSPを踏まえてどうするか』に着眼点を置いています。
休息方法なども少しは書かれていましたが、HSPを活かしてどうするかが主なテーマ。
自分がHSPであることを自覚し受け入れ、ポジティブに前を向いている人におすすめの本です。
逆に『本当に自分はHSPなのか』と疑問を感じていたり、『そもそもHSPって何?』という人には不向き。
本のボリュームもありますし、入門編という書籍ではありませんでした。
『敏感すぎる私の活かし方』の口コミ・評判
ポジティブな意見は以下の通り。
HSPでよかったと思えるほど、特徴の活かし方が書かれていた
HSPで悩んでいる人に共感を得られる本ではありません。
あくまで『HSPを踏まえて生きていくこと』に注目している本です。
逆にネガティブな意見もありました。
内容は良いけど翻訳が残念。
一般向けとしては内容が難しい。
やはり読み応えがある点が賛否を生んでいますね。
難しい部分もあるので、HSPに関する本で1冊目に選ぶ書籍ではありません。
『敏感すぎる私の活かし方 高感度から才能を引き出す発想術』の書評
今回は『敏感すぎる私の活かし方』の内容についてお話ししました。
HSP入門編としては内容が難しく読み進めるのが難しいでしょう。
あくまでHSPである自分を踏まえて『仕事・恋愛・人間関係にどう活かすか』が書かれています。
チェックリストもありますが、こういったリストは他の書籍でもあるので珍しくはありません。
すでにHSP関連の本をたくさん読んで、『自分を活かしたい』と前を向いている人向けの本です。
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