『HSP=温厚』という決めつけは間違っています。
私もHSPなのに、イライラしやすくて怒りっぽいタイプ。
他人に怒りをぶつけることはありませんが、つい攻撃的な態度をとってしまうこともありました。
今回はそんなHSPゆえの怒りの原因と対応についてお話しします。
- HSPは怒ると怖い説
- 繊細ゆえに怒ってしまうキッカケ
- HSP向けの怒りへの対処法
普段から怒りを溜め込みやすいHSPさんは、今から話す対処法を実践しましょう。
つい怒りを爆発させて、人間関係に亀裂が入る前に対応した方が良いです。
HSPは怒ると怖い?キレやすい繊細さんもいる
まずHSPという体質と、怒りの感情についてお話しします。
繊細さゆえに怒りを溜め込みやすいタイプがいるんですね。
あなたのイライラやモヤモヤも、HSPが原因かもしれません。
① HSPは怒りっぽいタイプではない
基本的には『HSP=怒りっぽい』というわけではありません。
HSPさんの多くは、相手の立場を考える共感力に優れています。
ただ『怒らない=怒っていない』というわけではないんですね。
怒られて良い気分になることはないので、繊細さんも相手を怒ることはしないだけ。
怒りを周りにぶつけないけど、イライラを溜め込んではいます。
むしろHSPゆえに、普通の人よりイライラを溜め込みやすい場合も。
では繊細さんはどんな場面で怒りを感じてしまうのでしょうか?
② 繊細さが原因で怒りを溜めこむ状況
周囲への刺激や、他人の言動に過敏に反応するHSPという体質。
このHSPさがキッカケで、怒りが発生する場面は多いです。
■周囲の刺激にイライラ
- 光がまぶしい
- 音がうるさい
- 気温差・気圧差のストレス
■他人にイライラ
- 他人のイライラが移る
- 相手の言動が不快
- 波長や相性が合わない
■自分にイライラ
- 完璧主義で自分にイラつく
- 羞恥心を感じる
- 自己主張せず不満が溜まる
このように繊細さゆえに、普通の人がスルーするような刺激に反応してしまいます。
怒りを発散せず溜め込むタイプなので、周りから気づかれることは稀。
私もよく『穏やかだね』と言われますが、内心はイライラしていることが多いです。
HSPは怒り慣れてない!怒ると怖い人や泣く人もいる
- HSPは怒りを感じやすい
- でもHSPは怒りを表現しない
なのでHSPさんは、怒りの表現が下手な人も多いです。
普段から怒り慣れていないので、いざ怒ったときにどうしていいのかわからないんですね。
メチャクチャ怒鳴って怖い人もいるし、泣いてしまう人もいる。
怒りの表現方法を知らない繊細さんもいます。
なのでHSPさんで怒りを感じやすい人は、まず最初に自分の怒りスイッチを知りましょう。
自分が怒りを感じやすいキッカケを知れば、怒りを感じる場面を避けることができます。
HSPと怒り
- 怒りを表現する人は少ない
- 繊細さゆえ怒りは感じやすい
- 怒り慣れていない人が多い
HSPの怒り爆発のキッカケを知る
怒り対策の1つ目は、怒りが起こる場面を避けること。
避けるためには、自分がどういうときに怒りやすいかを知るのが先です。
HSPさんの場合は、次の2つのキッカケで怒りが生まれやすいです。
①周囲の刺激に反応して生まれる怒り
過敏で繊細なHSPさんは、この世界からの刺激に弱い人が多い。
電磁波や光や騒音などにも、人一倍ストレスを感じる人がいます。
そういった人は普段の生活を送るだけで、心身に負担がかかるんですね。
だからささいなキッカケでも、つい怒りを感じてしまいます。
まずは自分の苦手な刺激を避けること。
そして怒りが溜まっているときのサインに早く気づき、体を癒す時間を作りましょう。
自分の怒りで周囲を振り回していると、面倒くさい人扱いされかねません。
参考⋙HSPの人はめんどくさい?めんどくさい人と判断されるNG言動
②攻撃的な人に共感
他人への共感力が高いHSPさんもいます。
共感力を活かして、サービス業やカウンセラーをする人もいるんですね。
ただこの共感力は悪い方向に影響することもあります。
例えば周囲にイライラしがちな人や、怒りっぽい人がいる場合。
そういった人が身近にいるだけで、そのイライラに共感してしまうんです。
解決策としては怒りっぽい人に『○○は辞めて欲しい』など交渉すること。
そして話を聞いてもらえないときは、相手と距離を取ることも大切です。
参考⋙HSPが人と関わりたくない原因とは?一人になりたいときの注意点
【補足】人間が怒りを感じる背景
最後は補足としてHSPがどうか関係なく、怒りを感じる人間の背景をお話しします。
心理学的には、怒りは二次的感情と言われています。
つまり純粋に怒りを感じるのではなく、怒りの底には別の感情が隠されているということ。
例えば友人が遅刻して怒ったとき。
このときは友人から見て”自分は大切な存在ではない寂しさ”から怒っている可能性があります。
また危ない運転をしていた車にイラっとした場面もそう。
これは”自分の命の危険を感じて焦り”から生まれる怒りになります。
このように怒りは純粋に生まれるのではなく、根柢の感情があるという説があります。
あなたが怒りやすい場面を思い出し、そこに別の感情がないか、自分と向き合ってみましょう。
本当の感情に気づければ、自分が何を求めているのかを知ることができます。
HSPの怒りスイッチ
- 周囲の刺激で疲弊して余裕が無くなる
- 他人の怒りに共感する
怒って攻撃的になるHSPさんが今日からできる対処法
最後は怒りにどうアプローチすればいいかを紹介。
刺激への対応や、人間関係への対応について見ていきます。
① 自分の限界サインを知ろう
怒りを爆発させて周りを驚かせないために、自分のストレスサインを知りましょう。
人はストレスを感じると無意識にする行動があります。
その行動を自覚していれば、『今疲れているんだな』と気づくことができます。
ストレスサインの例
- 寝つきが悪くなる
- 早く目が覚めるようになる
- 間食が増える
- 貧乏ゆすりが増える
- スマホを触る時間が増える
- 仕事に集中できなくなる
疲れに早く気づけば、『今日は早めに寝よう』など体を休めることも可能。
心身に余裕ができれば、怒りにも反応にしくくなりますよね。
急に怒ると、周りの人の評価もガラっと変わる恐れがあります。
そうならないためにもストレスサインを知り、早めにケアできるようにしましょう。
② 周囲の刺激を減らして穏やかを増やす
周囲の刺激は、徹底的に排除する姿勢が大切です。
嫌いな人とすぐ縁を切るのは難しいけど、嫌いな刺激は避けることが可能。
五感別に、あなたが減らしたい刺激を突き止めましょう。
感覚別の対応
- 光…サングラス、ブルーライトカット眼鏡
- 音…耳栓、イヤホン
- 鼻…アロマ、マスク
- 肌…肌着は自然繊維にする
苦手な刺激のストレスを減らしたあとは、自分を癒す時間を増やします。
リラックスできる時間を増やせば、あなたの心にもゆとりができますよね。
そうなれば些細な刺激でイラっとすることも減ってきます。
私のおすすめは呼吸法。
呼吸をゆっくり長くすることで、体の緊張を取ることができますよ↓↓
周囲の生活音などで寝れないHSPさんにもおすすめの呼吸法です。
③ 今後に怒らないための伝え方
苦手な相手にイライラするときは、まず相手に自分の意見を主張できないか考えます。
ポイントは3つあって、まず怒っているときに交渉しないこと。
あなたが怒っていると相手に怒りが伝わるし、相手にも聞く準備ができてないかもしれません。
なので時間を空けて、あなたと相手がイライラしていないときに話しかけましょう。
実際に伝えるときは一般論などは使わないで主観で伝えることを意識します。
『ルールだから』とか『みんなやってるから』というと嫌な気分になりませんか?
そうではなく『私が困るから辞めてくれると助かる』と主観で伝えます。
3つ目のポイントは相手への要求のハードルを下げること。
例えば『私の近くでタバコを吸わないで』ではなく『喫煙所で吸って』と言い換えるとか。
『やるな』と行動にブレーキをかけるのではなく、『ここでして』と促すんですね。
伝え方
- お互いに余裕がある時に場を設ける
- 私は○○だからと自分の気持ちを伝える
- できるだけ相手の要求のハードルを下げる
相手と話し合うときは、この3つのポイントを意識しましょう。
長期的に関係を作る家族や恋人なら特に、ガミガミ言うのは避けたいですね。
参考⋙HSPは喧嘩できない?苦手な理由や正しい自己主張を学ぶ
④ 怒っている人とは省く離れるのも良い
共感力が高い人は、怒りっぽい人や状況を避けるのも大切です。
例えば満員電車などはイライラしている人が多いので、怒りを感じやすいですよね。
電車に乗る時間を少しズラしたり、次に引っ越すときは通勤時間が短い場所に住むのも効果的。
また街でイライラしている人を見たときも、スーッと避けることも意識しましょう。
イヤホンを付けたりスマホを触って、怒っている人に意識が向かないようにします。
愚痴や悪口が多い友人がいれば、別の人間関係を作ることも検討した方が良いですね。
その人とずっと一緒にいてポジティブな気分にならないなら、相性が悪い証拠です。
参考⋙HSPと合わない人を避けて波長が合う人との巡り合う方法
⑤ 怒りをガソリンに変える
怒りを減らす努力は必要ですが、人生から怒りを0にすることはできません。
では感じてしまった怒りを、どのように対処すればいいのでしょうか?
そもそも怒りは、100%悪者というわけではありません。
どんなネガティブな感情には、それぞれ役割があると言われているからです。
例えば不安という感情は『準備不足』を示している。
寂しいという感情は『人と関わりを持つ必要がある』と教えてくれます。
では怒りの活用方法はというと、『行動へのモチベーション』になります。
『くっそー!今に見てろよ!』と怒りをモチベーションに変える。
相手にやり返すことではなく、自分の夢や目標への行動に利用するんですね。
怒りは減らすことはできても、0にはできません。
なのでできるだけ減らす工夫をして、それでも感じた怒りは行動するきっかけに利用しましょう。
HSPでも怒りは感じやすい!上手に使い馴らそう
穏やかで優しいHSPさんでも、怒りは感じます。
むしろ繊細さゆえに、怒りを感じやすいタイプかもしれません。
怒り自体を抑え込もうとすると、何かのキッカケで怒りが爆発しかねないので要注意。
まずはどんなシチュエーションで怒りを感じやすいかを突き止めましょう。
そしてその場面を避けたり、イライラしている人から遠ざかってみる。
それだけでもイライラやストレスを減らせます。
HSPさんは普通の人より過敏に反応しやすい体質。
その体質を上手く向きあいながら、毎日の暮らしを少しハッピーにしませんか?
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