HSPで繊細な人は、確かに穏やかで優しい人が多いです。
相手の気持ちに共感したり、相手の感情を察して行動できる気配りな面があるのは事実。
でもHSP全員が優しいわけではありません。
むしろ他人からの影響を受けすぎるタイプの人は、そっけない態度を取ったり攻撃的になることも。
そこで今から『HSPと優しさ』についてお話しします。
- HSPでも優しくない人の特徴
- HSPで優しい人の特徴
- 繊細さんは優しさとどう向き合うか
これらのポイントを抑えて、周囲が求める優しさに応えすぎないようにしましょう。
相手に合わせすぎると、みんなと一緒にいるのに孤独感が大きくなってストレスとなるので。
HSPでも優しくない人はいる!3つのケース
『HSP=優しい』というイメージは間違ってはいません。
ただHSPの人が全員、優しいわけではないんですね。
次の3つのケースで、他人に優しく慣れない繊細さんがいます。
① 人の感情や気分に鈍感なHSPもいる
HSPとは周囲の刺激や環境に繊細な人のことを言います。
五感が過敏に反応したり、他人の言動に影響を受けやすいという特徴があるんですね。
実際にどの刺激に過敏に反応するかは、HSPによっても個人差があります。
周囲の人の気分や感情に繊細なHSPさんは、優しい人も多いでしょう。
ただ『視覚が繊細』とか『嗅覚が繊細』という人は、性格に影響はありません。
私もHSPですが聴覚が過敏なタイプなんですね。
もちろん人の言動が気になることはありますが、それは人並み程度です。
このように『HSPのタイプ』によっては性格や内面が全く関係ないことがあります。
なのでHSPかもしれないと思っているなら、書籍などでHSP診断チェックを行いましょう。
どの刺激に過敏か、どの刺激には反応しないかを客観的に知ることができますよ。
② 優しくて穏やかだからこそキャパオーバーになる
普段から穏やかなHSPさんは、周囲の刺激に我慢することも多いです。
- 周りの人を気にして自分の意見が言えない
- 自分の要望を主張できず溜め込む
- 普段の生活で刺激が多くて精神的に余裕がない
本来は優しい人だけど、精神的に追い詰められて優しく慣れない場面はでてきます。
『いつも優しかったのに急に怒り出した』という人は、普段からストレスを溜め込みやすいHSPである可能性が高いです。
HSPで優しいからといって、いつでも優しくできるわけではありません。
なので人に優しくできないときがあっても大丈夫。
そんな自分を責めることは辞めて、日頃のストレス対策を行いましょう。
また音や光などで疲れやすいなら、グッズを使って軽減する方法を探すのもおすすめです。
③ 無神経でイライラさせる人には優しくできるなくて当然
優しい性格だからといって、誰にでも優しくできるわけではありません。
無神経だったり人をイラつかせるマウントをしてくる人は、HSPにとって天敵。
他人の言動に反応しやすいHSPにとって、相手の気持ちを考えない人がいると消耗が激しくなります。
そんな人に優しくしている余裕はありません。
HSPだと配慮がない人を相手にするときは、自分を守ろうという意識が強くなります。
なので相手の立場に立つとか、そういった余裕が一切なくなるんですね。
【番外編】自称HSPである可能性もある
最近は特に、自称HSPである人が増えているように感じます。
書籍やネットなどで診断チェックをしていないのに、『私もHSPだ』と思っている人が多い。
それだけ知名度が高まった、周囲の人にも配慮してもらえるようになったのは良い面です。
ただ自称HSPさんが周囲の人を困らせていると、『HSP=ワガママ』とレッテルを貼られる可能性もあります。
『私はHSPだ』と勘違いして周りに『◯◯して!』と要望ばかりしている人を見たら、『HSP=優しくない』という印象を持つのは当然です。
HSPでも優しくない人はいる
- どの刺激に繊細かは個人差があるから
- 周囲の影響を受けて余裕がなくなりやすいから
- 無神経な人には自分を守る意識の方が強くなるから
- (自称HSPの人である可能性もある)
HSPで優しい人もいる!繊細さと優しさを活かせるチャンス
基本的にはHSPさんは繊細ゆえに穏やかな人が多いです。
私もオフ会などに参加しますが、聞き上手な人や気配りができる人など好印象を持てる人ばかり。
HSPならではの優しさが、どういった面で出てくるのか見てみましょう。
人への繊細さが活きる場面
HSPは人に嫌われない能力が高いように思えます。
それは先ほども言った通り、配慮や気配りができるから。
HSPならではの優しさが相手に伝わり、『悪い人ではないな』という印象を持ってもらえる。
初対面でマイナス評価にならないスキルがHSPさんにはあります。
これは仕事でもプライベートでも活用できますよね。
多くの人と接することができるからこそ、その中から気が合う人も見つかりやすい。
ただ大人数で合うと周囲の刺激が増えすぎてキャパオーバーになるので注意。
少人数で落ち着いて話せる場所でならHSPさんの繊細さが活きてきます。
参考⋙HSPと相性の良い人の見つけ方!相性の良い悪いを見極める方法
人への優しさを活かせる適職
他人の共感できる、寄り添える優しさは、仕事でも活かせます。
もともとHPSさんの適職にはカウンセラーや接客業があるんですね。
これは相手が何を考え、どう感じているかを察する能力が高いから。
相手の立場に立てるから、カウンセラーやサービスで評価を得やすいということ。
他人への優しさはプライベートだけで活きるわけではありません。
他人に優しすぎる。空気読みすぎのケースも
HSPならではの優しさが自分を苦しめることもあります。
例えば他人に優しすぎて自分の優先順位が低い人とか。
相手を優先して自分の時間を犠牲にしてしまうんですね。
相手に良いように利用される可能性もあるので注意したいです。
また空気を読み過ぎて、相手が感じていないことも『きっとそうだ!』と勘違いすることもあります。
HSPは他人への共感力が高いですが、それが百発百中の精度というわけではありません。
『怒ってるに違いない』と思っていたら、相手が単に寝不足なだけだったなど。
このように勘違いしてしまうケースも多いんですね。
HSPは他人の言動や表情を読み取るスキルに長けているのは確かです。
ただ察しすぎて遠慮したり、勘違いしてしまう傾向もあることは自覚しておきましょう。
- 相手と自分を対等に扱う
- 相手に気持ちを確認する
この2つを意識するだけで、HSPの優しさが悪い方に出てくるのを防ぐことができます。
HSP流の優しさとは?優しくしすぎない基準
最後は優しさとどう向き合っているかについて考えて行きましょう。
相手の気持ちや感情がわかることと、相手に優しくすることは別です。
その境界線を引かないと、自分を追い詰めることになりますよ。
相手の理想に合わせない
HSPさんは共感力が高いという話はしてきました。
でも相手の気持ちがわかるからといって、相手に合わせる必要はないんですね。
コミュニケーションはお互いの妥協で成り立ちます。
自分の意見も主張して、お互いに妥協点を探っていくのが話し合い。
あなたの方が察するスキルが高いからといって、自分の感情を抑え必要はありません。
あるべき姿よりそのままの姿
相手がどう思っているかわかると、つい相手が望む自分になってしまいがち。
周囲の人にとっての理想の自分を演じると確かに評価は高くなるかもしれません。
でもそうなると本来の自分を出せなくなり、窮屈さを感じるようになるんですね。
『あるべき姿』より『ありのままの姿』
他人からの評価も大事ですが、自分自身の幸福度や満足度も捨てないようにしましょう。
他人に優しさ分だけ、自分にももっと優しくできるはずです。
自分への優しさがないと、些細なキッカケで怒りやイライラが溜まるので注意。
参考⋙HSPは怒ると怖い?怒り爆発のキッカケや攻撃的になる瞬間
HSPでも優しくない人はいる!性格と体質は別物
今回はHSPと優しさについてお話ししました。
確かに他人の気持ちを読み取る能力は高いので、優しい人が多いのは事実です。
ただHSPには五感の刺激に繊細な人もいるので、HSP全員が共感性が高いわけではないんですね。
それに周囲の刺激に過敏になるがゆえ、精神的に余裕がなくなりやすくなります。
なのでHSPだからといって、いつでも誰にでも優しいわけではありません。
もしHSPで人に優しくなれないと悩んでいるときは、まず周囲の刺激から自分を守ってあげましょう。
刺激から身を守るだけでストレスが減り、他人に優しくできる余裕が生まれますよ。
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