HSPとメンヘラは違います。
両方の特徴を見ると共通点もありますが、それぞれの傾向には違いがあるんですね。
ただHSPだと恋愛時に影響が出たり、病みやすいので注意しましょう。
今回は『繊細さんが恋愛するときに注意したいコト』を確認。
HSPとメンヘラの特徴を見れば、恋愛でどういった点に気を付ければいいか見えてきます。
好きな人や恋人と接するときに、良好な関係を結ぶためのヒントとして活用してください。
HSPとメンヘラの違いは?相性がいいわけでもない
まずはHSPとメンヘラの、それぞれの特徴を見ていきましょう。
似ている部分もあれば、違う箇所もあります。
① HSPとメンヘラの特徴について
HSPとは『神経が細やかで感受性が強い性質』のこと。
珍しい存在ではなく、全人口の15~20%が該当するといわれています。
そんなHSPの特性は、以下の4つにまとめられるんですね。
- 深く処理をする…深くさまざまな思考をめぐらせる
- 過剰に刺激を受けやすい…刺激に対する反応が強い
- 全体的に感情の反応が強く、共感力が強い…他人との境界線が薄い
- 些細な刺激を察知する…他の人が気づかないような音や光、匂い
こういった特性は、脳の偏桃体が関係していると言われています。
不安や恐怖を感じる偏桃体が、非HSPの人と比べて過剰で反応しやすいのが原因。
一方でメンヘラとは、特定の定義がないんですね。
ネットや世間的に広まった言葉で、使い方も個人差がありバラバラ。
ただ何となく『恋愛で精神的に不安定な人』というイメージはあります。
何となくのイメージ
- つねにネガティブ思考
- 感情の浮き沈みが激しい
- 自分に自信がない
恋人に依存したり、相手の愛情を試すような言動をしたり。
『もっと○○してほしい』など要求がどんどんエスカレートしたり、束縛する人も。
このようにメンヘラの定義はありません。
ただ全体的に一致しているのは、良好な関係を築けない恋愛をしている人ですね。
② HSPとメンヘラの共通点や違いについて。
HSPの特性、メンヘラの特徴を比べると共通点や違いがあります。
共通点に関しては、以下の3つが挙げられます。
共通点
- ストレス耐性が低い
- 自己肯定感が低い
- ネガティブ思考
HSPの場合は刺激に過敏に反応するのでストレスに弱い。
またささいな言動を察してしまうので、ネガティブ思考になりやすいんですね。
相手の気持ちがわかるので尊重しすぎて、自己肯定感が低い傾向もあります。
一方でHSPとメンヘラで違う点もあります。
それは意識や感情が向いている方向について。
HSPは他人への共感力が高いです。
相手の感情や気持ちを汲み取りすぎて疲れるときもあるくらい。
一方でメンヘラと言われる人は、相手が自分をどう思っているかに敏感です。
“安心したい”など自分を満たすために、相手に何かを求めるんですね。
③ HSPとメンヘラは相性がいいわけでもない
お互いにストレス耐性が低く、自己肯定感が低いなど共通点はあります。
でもだからといって友人関係や恋人関係の相性が良いとは限りません。
お互いにストレス耐性が低ければ、感情の浮き沈みが激しい関係となります。
またお互いに自己肯定感が低いと共依存になり、離れたくても離れられないという状態になるリスクも。
長期的に安定した関係を築くのは難しいと言えますね。
HSPとメンヘラの違い
- HSPの特性は繊細さや過敏さ
- メンヘラはハッキリした定義はない
- ただ”恋愛で不安定な人”を指すことが多い
- ストレス耐性が低いなど共通点はある
- ただ他人への接し方や意識の向け方が違う
- HSPとメンヘラは相性が良いわけでもない
HSPやメンヘラが恋愛で気を付けたいこと
- ストレス耐性が低い
- ネガティブ思考になりがち
- 自己肯定感が低い
こういった共通点があるHSPとメンヘラ。
ではこの3つが当てはまる場合、普段の生活で何に気を付ければいいでしょうか?
① ストレス対策は習慣化して恋愛の余裕を作る
ストレス耐性が低いことは、まず自覚することから始まります。
自分がストレスに弱いことに気づけば、普段からケアできますよね。
私が実践して効果を感じたのは、『コーピング』というストレス対策。
思いつく限りストレス解消になる行動を箇条書きで書き留めていきます。
あとは普段からその日の気分に合わせて、そのリストから行動を選ぶだけ。
何個もストレス解消法を用意するだけでも、精神的な安定感に繋がります。
目安は100個くらいですが、”できるだけたくさん”というイメージで作りましょう。
コーピングの例
- 神社にある自然に触れる
- 通勤・帰宅時にウォーキングをする
- 映画で涙活をする
- 家でカラオケをする
- 動物の癒し動画を見る
- マッサージガンを使う
- ヨガを1つだけ取り組む
- 耳栓をして深呼吸をする
- ホットアイマスクをつける
特にHSPの場合は、刺激が少ない場所に移動するだけで効果があります。
ひとりになれる時間や、五感の刺激が少ない場所を日頃から見つけておくと良いですよ。
② ネガティブ思考や自己肯定感が低いと恋愛で幸せにならない?
次はネガティブ思考や自己肯定感が低い場合について。
ネガティブ思考のまま付き合うと相手を束縛したり、浮気を疑いやすくなります。
長期的になるほど、お互いに幸せな気分を感じられなくなるんですね。
この場合は普段の無意識に出てくる思考を修正するのが効果があります。
無理にポジティブになる必要はありません。
むしろ無理にポジティブになろうとすると、できない自分に劣等感を感じてしまう。
そこで心掛けたいのが現実的な考え方です。
まずはネガティブ思考に気づくこと。
一般的には人は、以下のような認知のクセがあると言われています。
このクセからネガティブ思考など、極端な思考に繋がるんですね。
認知の歪み
- 0か100か…極端な結論をする(例.一度喧嘩したから別れる)
- 一般化のしすぎ…1つの面ですべてを決めること
- 心のフィルター…物事のネガティブな面だけ見る
- マイナス化思考…ポジティブな面を受け入れない
- 心の読みすぎ…悪い推測や憶測(例.返信が来ないから嫌われたに違いない)
- 拡大解釈&過小評価…悪い面を過大評価し、良い面を過小評価する
- 感情的決めつけ…感情を事実の証拠にする(例.孤独感から恋人が二度とできないと思う)
- すべき思考…完璧を自分や相手に求める
- レッテル貼り…2私はダメ人間だ”と決めつける
- 個人化…相手の問題を自分の責任だと思う(例,恋人が浮気したのは自分のせいだ)
普段の恋愛でネガティブな感情が出たら、これらの認知の歪みがある可能性大。
どの歪みかを特定できれば、より現実的な考えに修正できます。
現実的な考えに修正するポイントは、『親友にならどう声をかけるか』
もし親友があなたと同じ状況にいたら、どんな声をかけるかをイメージしましょう。
そうすれば極端なネガティブ思考から解放され、現実的な思考に修正できますよ。
③ コミュニティを何個も作ると精神が安定する!恋愛以外の関係性が重要
恋愛がうまくいっているときは、恋人との時間だけでもいいかもしれません。
ただ恋愛が停滞したり破局したら、孤立する時間が一気に増えますよね。
精神的に安定させるために、日頃から心掛けたいのがコミュニティ作りです。
友達を作ったり居場所を作ることですが、ここでは親密さより数を優先しましょう。
例えば親友なんて狙って作れるものではありませんよね。
でも特定の趣味が合う友達や、好きなスポーツを一緒に取り組む人は作りやすい。
テーマ別でいくつもコミュニティを作っていれば、どれか1つが崩れてもメンタルが不安定になるのを防げます。
テーマ別のコミュニティとは?
- 学校でよく話す友達
- 同じスポーツをするサークル仲間
- 音楽や語学など習い事
- SNSで同じ趣味を語れる人
自立とは何個も依存先を作ることです。
恋愛における共依存を避けることができますよ。
HSPとメンヘラの両方が気を付けること
- 自分なりのストレス解消法をたくさん用意する
- 認知の歪みを知り現実的な考えに修正する
- 恋愛以外のコミュニティもたくさん作る
HSPが恋愛時に気を付けたいこと
最後はHSPが恋愛をするときに気を付けたいことを見ていきます。
相手選び・デートプラン・話し合うとき。
この3つのシチュエーションに分けてお話ししますね。
① HSPへの理解がある人を選ぼう
できればHSPであることを受け入れてくれる人と付き合うのが理想です。
デート場所など、どうしても繊細さんが苦手な状況ってありますよね。
そういった場所に強引に連れ回されるのは辛いです。
相手に合わせすぎると自分が疲れてしまいますし。
なのでHSPを理解して、苦手なシチュエーションを避けてくれるような人の方が理想。
あとは精神的に安定していて感情の起伏がない人の方が良いでしょう。
HSPは共感力が高いので、恋人が喜怒哀楽が激しいタイプだと自分も翻弄されてしまうからです。
ヒステリックで言動が攻撃的な人などは、一緒にいても疲れるだけですよ。
② HSPなら刺激が強いデートプランは避ける
デートプランは自分から提案するのがオススメ。
『○○は苦手。HSP向けのデート考えて!』というのはワガママです。
もし苦手なデートがあるなら、その代案を自分で提案しましょう。
正直に苦手な状況を打ち明ければ、きっと相手も理解してくれますよ。
HSP向けのデートの例
- 河川敷の散歩
- 神社やお寺巡り
- 水族館や美術館へ行く
- コメディ映画を見る
混雑や光・音など刺激がある場所は、行く頻度を抑えること。
その上で2人とも楽しめる場所がないか調べてみましょう。
③ HSPが恋人と話し合うときは3つの心得を守る
もし相手に不満があったり要望があるとき。
どのように話し合いの場をセッティングすればいいのか。
ポジティブな話し合いに繋げるためには、次の3つが重要になります。
まず1つ目は話し合いをするタイミング。
お互いに時間と精神的に余裕があるタイミングがベスト。
疲れている時間帯だと、ヒステリックになるので要注意です。
2つ目はお互いの意見を50%ずつ尊重すること。
恋愛関係では自分の意見と相手の意見は同等です。
なのでお互いの意見を聞くことから始まります。
言いたいことだけ言うのは、話し合いではありません。
そして3つ目は納得感です。
話し合いの結論よりも大事なのは、結論に至るまでに二人が納得したか。
2人が納得しないのであれば、無理に結論を求める必要はありません。
保留して、またお互いに時間があるときに続きを話し合えばいい。
長期的に安定した恋人関係を作るには、自分の意見も伝えながら相手の意見も聞けるようになるのが大切です。
恋人がそういうコミュニケーションができない場合は、一気に恋愛がしんどくなりますよ。
HSPが恋愛するときの注意点
- HSPを理解してくれる人を選ぶ
- さらに精神的に安定してる人が良い
- デートは自分から提案する
- 刺激が強い場所へのデートは頻度を落とす
- 話し合いはタイミング・お互いの主張を聞くのが大事
- もし結論が出ない場合は焦らず次の機会に持ち越す
HSPはメンヘラとは違う!共通点はあるが気質に違いがある
HSPとメンヘラは似ているようで違います。
HSPは人口の20%を占める繊細さを持っている人たちのこと。
一方でメンヘラは言葉は普及していますが、ハッキリとした定義はありません。
一般的には『恋愛で精神的に不安定な人』を指すことが多いです。
ストレスに弱かったり、ネガティブ思考になりやすいのは似ている部分。
ただ相手に寄り添うのか、相手に求めるのかなど接し方で違いがあります。
HSPの場合は一人になれる時間を確保すること。
そして繊細さを理解してくれる人と付き合い、デートは刺激が多い場所を避けるなどがオススメです。
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