HSPには長所やメリットが隠されています。
繊細さというと短所でデメリットに目がいきがち。
でも非HSPが持っていない強みを自覚すれば、人間関係や仕事に活かすことができますよ。
今回は『HSPの長所やメリット』について解説していきます。
HSPの特性を自覚して、良いところや得意なことを知りましょう。
仕事・人間関係・生活全般に分けて、HSPであるメリットを挙げてみました。
HSPの長所とは?メリット・デメリットについて
HSPは病気などではなく気質です。
なのでHSPの特性が、メリットにもデメリットにもなるんですね。
つまり自分の繊細さを自覚していれば、デメリットを防ぎ、メリットを活かして暮らすことが可能。
そこでまずはHSPの特性や、メリットに繋げる方法を見ていきましょう。
① HSPの特性は?単なる特徴である

HSPとは”Highly Sensitive Person”の略です。
これは訳すと”ひといちばい繊細な人”という意味。
珍しい気質ではなく、人口の約20%がHSPと言われています。
そして繊細さといっても、個人差があるんですね。
一般的には、以下のような繊細さを持っていると言われています。
① 考え方が複雑で深く考える
- 一を聞いて、十を想像
- 調べ物も深く掘り下げる
- お世辞や嘲笑を見抜ける
- 物事を始めるまでに時間がかかる
- 生き方や哲学的なものに興味がある
② 刺激に敏感
- 人混みが苦手
- 友達との時間でも疲労する
- 映画や音楽に感動しやすい
- 人の些細な言葉に傷つく
③ 共感力が高い
- 人が怒られていると自分も辛い
- 映画や本の登場人物に感情移入しすぎる
- 他人の仕草や目線に敏感
- 幼児や動物の気持ちがわかる
④ 五感がするどい
- 冷蔵庫の機械音が気になる
- 強い光や日光が苦手
- 他人の口臭やタバコの臭いが嫌
- カフェインや添加物にも反応する
誰でもこういった経験はしたことがあるでしょう。
ただHSPの場合は、日常的にこういった状況に悩まされてしまいます。
仕事や人間関係などに悪影響になることもあるんですね。
② 繊細という特性を長所として言い換えると?

HSPは過敏さや繊細さを持つ気質となります。
つまりそういった気質を理解して、日常生活を送った方が楽なんですね。
そこで特性をメリットに活かすために心掛けたいことが2つあります。
まず1つ目は、あなた自身が自分の繊細さを受け入れること。
疲れやすい状況を避けたり、グッズを使って五感の刺激を減らしていきます。
また他人といて疲れる場合は、こまめに一人になれる時間を作るのも大事。
こういった刺激にさらされ続けていると、ストレスが溜まり繊細さがデメリットに傾きます。
普段から小休憩を習慣化して、短時間でも良いのでフッと心を楽にできる瞬間を作りましょう。
2つ目はあなたを受け入れてくれる誰かと繋がること。
繊細さという特質を受け入れてくれる人がいれば、精神的なよりどころにもなりますよね。
家族や友達・恋人などに、苦手なシチュエーションなどを伝えておくと良いでしょう。
それとオススメなのがネットでのコミュニティに参加すること。
例えばHSPのSNSアカウントを作って、ネット上で交流をする。
またはカウンセラーに話を聞いてもらったり、オフ会に参加するのも良いでしょう。
全員に理解してもらおうとすると無駄に消耗したり、受け入れてもらえず傷つくことになります。
自分自身を受け入れ、自分を受け入れてくれる誰かと繋がる。
これができれば繊細さという気質をメリットに活かしやすくなるんですね。
③ HSPの特性は短所にも繋がる?

HSPの特性はデメリットにも繋がるリスクがあります。
例えば五感への刺激が強すぎると、仕事や勉強に集中できなくなりますよね。
他人の言動を気にしすぎると、コミュニケーション自体を避けるようになります。
普段からストレスで神経過敏や神経質になっていると、デメリットに繋がりやすい。
そこで日頃から五感への刺激を和らげるグッズを使うのがおすすめです。
(偏光メガネ・耳栓・消臭グッズなど)
そして対人関係に関しては、傾聴力などコミュニケーションスキルを磨く。
日頃から休憩を取ればストレスを溜めず、特性がデメリットに繋がることを防げますよ。
HSPの特性について
- 特性は過敏さや繊細さが関係している
- 特性はメリットにもデメリットにも傾く
- 繊細さを受け入れることで活かす方法が見えてくる
- 繊細さを受け入れてくれる誰かと繋がれば発見がある
- ストレスが溜まると過敏になりすぎて支障が出る
- 五感への刺激はグッズで軽減する
HSPの長所は?人間関係で起こる繊細さんの良いところ
まずはHPSの特性が、人間関係で長所に繋がるシーンを見ていきます。
他人から信頼を得ることができたり、良好な関係が築くことができますよ。
① HPSは共感力が高い!他人に好かれるし信頼関係が生まれる

HSPの特性の一つに共感力の高さがあります。
相手の立場に立って考えることができるという特性。
この共感力が活きれば、他人との信頼関係を作りやすいんですね。
共感力が高いとは?
- 相手を傷つけない言動をする
- 相手の話を親身になって聞ける
- 相手の感情の寄り添って相談にのる
HSPがカウンセラーに向いていると言われるのも、この共感力の高さが理由。
自然と周りの人が集まったり、親密になりやすいんですね。
ただ信頼を通りすぎて依存されると、HSPにとって近すぎる距離感となります。
なので”1人になれる場所や時間を作る”など、ルールを作るのも安らぐためには必要。
② HSPは集団の中で気配りができる!仲介役になれる

1対1のコミュニケーション以外でも、HSPの特性は活かせます。
集団の中でも繊細さんは、他人の言動を察することで気配りができるんですね。
気配りとは?
- 集団の空気を壊さない
- グループの仲介役ができる
- “◯◯さんがいないと話がまとまらない”と言われる
周りの間を取り持つことができるのは信頼が高いHSPならでの能力。
ただ学校で友達同士が喧嘩をしていたり、会社の派閥など1人で解決が難しい場合もあります。
そんなときは疲労してしまうので、距離感を持って対応した方がいいですね。
学校でも気を遣わないでいられる友人が1人でもいると精神的に楽になれますよ。
③ HSPは相手の気持ちや感情をくみ取ることができる

相手の小さな変化や、ささいな仕草も察知できる繊細さん。
だからこそ相手の本音を知ることができ、そこから状況を改善することができます。
相手の声の大きさやトーン・仕草などから、本音をくみ取って会話をする。
むやみに関係が悪化しないだけでなく、上手にコントロールして関係を改善できるんですね。
察知力を活かす例
- 子供や赤ちゃんの面倒を見るのが上手い
- 喧嘩したとき相手の本音を聞き出せる
- 恋愛の駆け引きができる
ただ他人の言動を気にしすぎると、憶測し疲れることになります。
勝手に推測してもそれが間違っていることもあるので、コミュニケーションスキルは鍛えた方がいいですよ。
特に恋愛面で勝手に推測して憶測していると、相手との距離がどんどん離れていきます。
HSPの長所【人間関係編】
- 共感力を使って信頼関係を築ける
- 集団の中でも居場所を作れる
- 相手の本音をくみ取る能力が高い
HSPの長所!仕事で強みを活かす
仕事でも繊細さを活かすことはできます。
仕事をしている中でHSPの長所はどんなときに発揮されるでしょうか?
① HSPは思考が深い!多面的に深く考える力

HSPさんは物事をいろんな方向から深く考えることができます。
なので仕事で取り組む課題や問題に対しても、深く考えがち。
面白い着眼点や、誰も思いつかなかった発想など独自のアイデアをひらめきます。
課題の本質をとらえて取り組めば、ほかの社員と比べて成果も出ますよね。
ただ深く考えるには時間が必要。
なのでスピード感やノルマがきつい職場は、HSPさんの場合はストレスを感じやすいです。
分析やサポートなどの業務でなら、落ち着いて取り組めますよ。
② HSPは探求心がある!細かいところに気づき改善ができる

HSPは非HSPが見逃すような些細な情報もキャッチできます。
仕事でいうと、小さい課題や改善点を見つけることができるんですね。
なのでコツコツと仕事に取り組めば、成長することが可能。
丁寧な仕事が評価されたり、その分野でプロと呼ばれる可能性もある。
こういった何度も行う小さな改善は、目に見える成果になるまで時間がかかります。
そこは探求心や好奇心を持って、その作業自体の楽しみを感じることが大切。
短期的な成果を求められるようなフルコミッションの仕事は、繊細さんには向かないかもしれません。
③ HSPの人柄は社会人としても信頼を集める

HPSは繊細さゆえ真面目で丁寧に仕事をする人が多いです。
誠実さや謙虚さを持っているので、調子に乗るような行動もしません。
そんな仕事への取り組み方が評価され、社内外から信用を集めることができます。
働く前であれば、働くことへの不安を感じているかもしれません。
たしかに繊細さゆえ仕事でストレスを感じることはあるでしょう。
ただ真面目で誠実な姿勢があれば、周囲の人から理解されるはずです。
HSPの長所【仕事】
- ものごとを多面的に深く考えることができる
- 細かい箇所に目が行き業務の改善できる
- 誠実さや謙虚さで信頼を集めることができる
HSPの長所!日常生活でも幸福感や満足感を味わえる
人間関係や仕事などとは別で、普段の生活において繊細さを活かすこともできます。
自分の特性を理解すれば、上手に使うことができますよ。
① HSPの慎重さを活かして計画性を高める

HSPさんは小さな可能性や、ささいな変化も見逃しません。
なのでその慎重さを使って、日常生活のリスクマネジメントに活かすことができます。
慎重さを活かす
- 旅行先のトラブルへの準備をする
- 将来のリスクのために貯金を始める
- 災害対策を普段からしておく
- 家族や友人が困っていたら助けてあげる
慎重ゆえ普段から、『○○になったらどうしよう』と考える。
そんなときの準備や対策をすれば、日常生活のあらゆる面で活かすことができます。
注意したいのは『○○になったらどうしよう』と不安を感じたまま放置しないこと。
準備など行動に移さないと不安は消えません。
危機察知能力を活かして、普段の生活で安心や安全できる環境を作りましょう。
② HSPは幸せを感じる感度が高い

HSPは感受性が豊かな面があります。
ささいな言動で、良い意味でも悪い意味でも影響を受ける。
その特性を自覚すれば、少しの行動で幸福感を得ることができるんですね。
例えば音楽や映画など、芸術に触れて感動体験をする。
もしくは森の中を散歩して、自然と一体感を得る。
このように五感が優れているので、小さな行動で大きな満足感を得ることができます。
ささいな幸せを感じよう
- 道端に咲く花を見て写真を撮る
- 店員さんへ”ありがとう”と一声かける
- コンビニでお釣りを募金する
- 犬や猫のYouTube動画を見て癒される
普段から自分がどういう刺激が好きで、どういう刺激が嫌いかメモすると良いですよ。
私の場合は音楽や映画は好きですが、花火など大きい音や混雑は苦手です。
あなたにとって幸せな刺激を見つければ、休日にリフレッシュできますよね。
無駄なものは自分の人生から遠ざけることで、余計なストレスも避けることができます。
③ HSPは趣味に没頭できる!その世界に集中しよう

HSPは自分の世界を持っている人が多いです。
思考力があるので、何か1つ興味があることに没頭できる。
それは仕事にも活かせるし、趣味にも活かすことができますよね。
芸術系やスポーツ系など、何を選ぶかは自由。
ただ休日に何か没頭できる趣味を持てば、仕事とプライベートのメリハリが生まれます。
仕事でいろんな人といて疲れているなら、一人で取り組める趣味がおすすめ。
自営業など孤立しがちなら、同じ趣味を持った人と取り組んだ方が満足度は高くなります。
特に一人暮らしだと、繊細さんの場合は休日は刺激を避けて一人になりがち。
何か趣味を見つけて育てることができれば、それは人生のプラスになりますよ。
HSPの長所【日常生活】
- 人生のリスクに事前に対応できる
- 小さな刺激で大きな幸せを感じる
- 集中力が高いので趣味を作れる
HSPは長所にも短所にもなる!自分を知ることが第一歩
HSPの特性はメリットにもデメリットにも傾きます。
まずは自分の繊細さを自覚すること。
そうすればHSPの特性を、人間関係・仕事・日常生活へ活かす方法がわかりますよ。
日頃のストレスをそのまま放置すれば、過敏になりすぎ支障をきたします。
なので疲れを感じる前から短時間の休憩を取る習慣を作るのがおすすめ。
深呼吸をしたりストレッチをするだけでも、体の緊張は取ることができます。
あとは音楽や映画など、芸術を見て感動するのも繊細さん向けのリフレッシュ方法ですよ。
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