HSPだからといって、ミニマリストになった方がいいとは限りません。
確かに繊細で敏感だと、汚い部屋にいるだけで不快でストレスも溜まります。
ただミニマリストを無理に目指すと、モノが減りすぎることでデメリットも出てきます。
そこで私が参考にしたのが、『少しでも減らせないか』というミニマリスト思考になります。
今回はそんな『HSP向けのミニマリスト思考』について紹介。
物が多くて部屋が汚いときは、ミニマリスト思考で片付けていきましょう。
そして不用品を捨てた後は、『居心地のいい部屋』を作ることを目指します。
部屋作りで迷ったときは、居心地の良さを優先すると良いですよ。
HSPはミニマリストがいい?メリットとデメリット
HSPがミニマリストとして生きることは、どんなメリットやデメリットがあるのか。
ミニマリストや、ミニマリストに似たライフスタイルを紹介します。
あなたが”こんな生き方がしたい”というものはありますか?
① ミニマリストとは?
ミニマリストとは、一言で言うと『最小限の暮らし』という意味です。
衣食住で必要最小限の物で生活するライフスタイルのことを言います。
一般的には『モノを持たない暮らし』をしているようなイメージがあります。
ただ実際は『自分が暮らす上でモノを厳選している』というのが正確な表現。
なのでミニマリストといっても、どれくらいモノを持つかは個人差があるんですね。
では周囲の刺激や人間関係に過敏に反応してしまうHSPの場合。
繊細さんがミニマリストに近づくメリットとデメリットはあるのでしょうか?
② HSPがミニマリストになるメリットとデメリット
繊細さんがミニマリスト生活を送ると、メリットもデメリットもあります。
一般的に考えられるメリットは以下の通り。
メリット
- 嫌いなものを減らして視覚的な負担が減る
- 片づけなど日常の雑務が減る
- 人間関係に応用すると人疲れも減る
- 自分の部屋にいて居心地が良くなる
- 貯金ができるようになる
- 汚い部屋で過ごす自分への嫌悪感がなくなる
単純にモノが減れば、部屋がスッキリして視覚的な刺激が減るのが繊細さんが感じるメリット。
さらにモノが減れば、掃除したり整理整頓する手間も少なくなりますよね。
そうなれば自由に使える時間が増えたり、リラックスする時間を確保できます。
また人間関係に応用すれば、イライラする人間関係の断捨離も可能。
(ミニマリスト的な思考の応用編については後で解説しています)
一方でミニマリストを目指す上で、リスクやデメリットもあります。
デメリット
- モノを減らしすぎて不便になる
- 同居者がいると喧嘩になる
- 今ある人間関係が変わる(価値観が合わなくなる)
- 物欲が減り労働意欲がなくなる
“ミニマリスト=物が極力少ない”という形を目指すのは危険。
あなたにとって必要なモノであっても、無理をして断捨離すると不便になります。
ミニマリストの中には布団や食器を持たない人もいますが、無理に真似る必要はありません。
あくまで『あなたにとって心地いい暮らし』になるようにモノを減らしていきましょう。
またミニマリストになることで、考え方が変わることも多いです。
人間関係がドライになったり、物欲がなくなったり。
そうすると人間関係でも、別のコミュニティに参加することも増えるでしょう。
同居者がいれば、共有スペースを断捨離すると喧嘩になる可能性だってあります。
あくまで自分の部屋で行うなど、周囲の人にミニマリストを強要しないことが大切ですね。
③ 【個人談】HSPなら”ミニマリスト生活”ではなく”ミニマリスト思考”が役立つ
私に関しては、最初はミニマリストの書籍を読み進めていました。
そして部屋を少しずつ整理して、不要なものを減らしていきました。
ただ最小限のもので暮らすのは少し抵抗というか違和感があったんですね。
そんなときに見つけた考え方がシンプリストという考え方でした。
シンプリストとはシンプルな生活を目指すもの。
「ものごとを複雑に考えすぎない」というライフスタイルで、モノを減らすミニマリストと似た思考になります。
生活に必要かどうかでモノを選ぶのがミニマリスト。
気に入っているかでモノを選ぶのがシンプリストというイメージですね。
例えば収集グッズを不要なものとして捨てるのがミニマリスト。
でもシンプリストは趣味はメンタル面で良い影響を与えるので残しておこうとします。
私も最初はミニマリスト思考でモノを減らしていきました。
ただ今は『気に入ったものだけに囲まれていたい』と思うように。
このようにモノを減らしていく段階で、自分なりの部屋作りのイメージが見えてきます。
どのライフスタイルが正しいとか間違っているという話ではありません。
あなた自身が、自分のでどのように過ごしたいのかで決めていきましょう。
そうはいっても最初は、不要なモノを減らしていくステップがおすすめ。
モノを減らすだけでも管理コストがなくなり、イライラしなくなりますよ。
HSPはミニマリストに向いてる?
- ミニマリスト思考で不要なものを減らすのは良いこと
- ただモノを減らすことにこだわるとデメリットもある
- 大切なのは『あなたにとって居心地のいい部屋』を作ること
- その上で最初は不要なものを捨てるミニマリスト思考はオススメ
HSPはミニマリスト思考でいこう!落ち着く部屋づくり
最終的にどのような部屋にするかは、あなたが決めるものです。
でも最初の段階は、『不要なものを減らす』というステップは共通している部分。
目に見えて部屋が綺麗になるし、不快な刺激も減るからオススメです。
私の体験談をもとに、どのように取り組めばいいかお話しします。
① シンプルなルール!”1日3捨”で汚い部屋を片づけ
部屋にあるすべての物を、必要・不要で分けていく。
最初はこの仕分けをしようとしましたが、時間がかかりすぎて秒で挫折しましたw
挫折した私が取り組んだのが、『1日3捨』という方法。
これは1日に3つ不要なものを見つけて捨てるという暮らしになります。
不要なものって?
- 1年間着なかった服(冠婚葬祭を除く)
- ボールペンなど何本もあるもの
- 紙や鉛筆など使わなくなった筆記用具
- 昔の写真はデジタル保存して捨てる
- 漫画を電子書籍に切り替えて単行本を売る
- 遊ばなくなったゲームを売る
- 取っておいた紙袋を減らす
こんな感じで部屋を見渡し、不要なものを1日3つ見つけて捨てます。
1週間で21個、1ヶ月で90個のものが減ることになります。
これだけで目に見えて、部屋がスッキリしてくるんですね。
部屋が綺麗になったら、”1日1捨”に切り替えてもいいでしょう。
最初はミニマリスト的な思考で、モノをドンドン減らしていきます。
② “不要なモノ”を減らした後は、”不要な時間”を減らす
モノを減らしたあとは整理整頓に入ります。
私は暮らす上で、”不要な時間”を減らすように心がけました。
不要な時間って?
- コードや配線の絡みをほどく
- 床の掃除
- 洗濯物を干す・取り込む
- モノを取り出す・しまう
- 失くした鍵を探す
例えばコンセントに関してはケーブルボックスを使えば一発で解決。
床の掃除は中古のルンバを買って、自分でやらないようにしました。
収納するときは、毎日使うものは近くに置くことで効率UP。
鍵も玄関に吊るす習慣をつけたら、家の中で探すこともなくなりました。
このように収納グッズや時短家電を使うと、日常生活の効率化ができます。
HSPだとどうしても外出時の刺激で疲労しがちですよね。
消耗した体や心をケアする時間を確保するためにも、家事の時短テクは必要です。
そういった意味ではミニマリストにこだわりすぎると、生活が不便になるので注意。
私はあくまで『自分にとって使いやすい部屋』を作りました。
例えばアロマとかマットレスなどはミニマリストからすると不要かもしれません。
でも私にとっては質の高い睡眠のために、必要だったんですね。
③ 繊細な心と体を癒すグッズをそろえる!
最後のステップは『自分にとってプラスのものを部屋に置く』というものです。
今までは余計なモノや不要な時間など、マイナス面を取り除いていました。
でもそれだけだと、社会で傷つきやすいHSPのケアは不十分。
そこで私が実践したのが、心と体を癒してくれるものを部屋にストックすることでした。
癒しグッズの例
- 無印のアロマ
- 遮光カーテン
- マッサージガン
- 100均でヨガポールを買う
- 100均で耳栓・アイマスクを買う
100均や無印など少額で揃えられるものもあります。
そういったものから試すと金銭的なリスクもなかったですよ。
注意したいのは、こういった暮らしの変化を周りに強要しないことですね。
家族や友人に断捨離やミニマリストを推奨すると、鬱陶しがられます。
人間関係が悪化しかねないので、どう暮らすかは個人の自由と割り切った方がいいですね。
HSP流の居心地のいい部屋の作り方
- ミニマリスト思考で不要なモノを減らす
- 便利グッズを使って日常生活を効率化する
- 疲れた体と心を癒すものをそろえる
HSP流のミニマリスト思考!人間関係やデジタルにも応用
最後はミニマリスト思考の応用編についてです。
ミニマリストというと、『家や部屋』に限った話だと思いがち。
でも私は外の社会でも取り入れることで、不要なストレスを減らすことができました。
『何か減らせないか、少しでも減らせないか』
このように考えることで、少しずつ日々の不快な刺激が遠ざかっていきます。
① HSPにとって不快なデジタル刺激を遠ざける
私が試したのがデジタルデトックス。
完全にスマホを使わない生活は、さすがに実行できませんでした。
そこで減らせるものだけ減らしていったんですね。
取り組みやすいデジタルデトックス
- アプリの通知をLINE以外オフにする
- Yahooなどニュースサイトは1日1回だけ見る
- ゲームアプリは実験的に1カ月だけ辞めてみる
通知を無くすだけで注意をそらされることがなくなりました。
ニュースを見ないことで、イライラする機会も減ったんですね。
そしてゲームアプリを辞めたことで1日1時間くらい、自由に使える時間が増えました。
こんな感じで少しでも良いから、スマホからの刺激を減らしていきましょう。
もちろんスマホに限らず、テレビのニュースなどにも応用できます。
② HSPにとって不快な人との関係性を減らせないか考える
スマホの次は人間関係です。
生きるためには人間関係は必須。
ですが何気ない言動で傷つきやすい繊細さんにとっては、合わない人もいますよね。
そういった人が親戚や家族にいれば、関係を断ち切ることはできません。
でも”少しでも減らす”というチャレンジはできます。
苦手な人間関係の減らし方
- 習い事を始めて、職場の飲みの誘いを断る
- 親戚の集まりは2回に1回は仕事を入れて休む
- 嫌いな人が苦手としている人と仲良くなる
転職とか引っ越しをすれば、職場や近所にいる苦手な人を遠ざけることはできます。
ただそれって結構人生の一大イベントになっちゃいますよね。
なので完全に断ち切るというより、少し減らす方法を考えた方が現実的です。
③ 外出時の苦手な五感への刺激を減らせないか考える
外出時は不意に苦手な刺激が襲ってくるもの。
五感への不快な刺激も、完全に0にするのは不可能です。
ただミニマリスト思考で、『少しでも減らせないか』と考えることは可能。
刺激の減らし方
- 視覚…サングラス,ブルーライトカット眼鏡
- 聴覚…耳栓,ノイズキャンセリングのイヤホン
- 嗅覚…アロマ,消臭スプレー
- 気温…重ね着
このように部屋の片付け以外でも、ミニマリスト思考は役に立ちます。
『少しでも減らせないか』を考え実行すると、少しずつ日々の消耗が減ってきますよ。
ミニマリスト思考を応用
- 不快なデジタル刺激を減らす
- 不快な人間関係を減らす
- 不快な五感への刺激を減らす
HSPにとってはモノとヒトの取捨選択は重要!ミニマリスト思考を使おう
繊細さとミニマリストの相性は関係ありません。
HSPでもミニマリストの生活が合わない人もいるでしょう。
でもミニマリスト思考は、日常生活の不快なストレスを減らすのに役立ちます。
部屋の居心地が悪いなら、不要なモノを減らすことから始めてみませんか?
また『少しでも減らす』というミニマリスト思考は、人間関係などでも応用できます。
完全にシャットアウトしようとすると完璧主義になり大変。
でも少しずつ減らしていくという考えなら、実行しやすいものも多いですよ。
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