HSPだからといって、人嫌いなわけではありません。
ただ自分の繊細さを受け入れず、我慢をして人間関係を続けるのは危険。
どんどんストレスが溜まり、最終的に人間関係をリセットしたり、反抗的な態度をとる可能性があるからです。
そこで今から、対人関係で苦手意識があるHSPさんに向けて『HSPの人嫌い克服法』を解説。
- HSPが人嫌いになるキッカケ
- 孤立や孤独を続けるリスク
- 対人関係の苦手意識を薄める方法
自分に優しく接すれば、他人と過ごす精神的な余裕も生まれます。
『みんなもしているから』と周りの基準に合わせていると、対人関係のストレスは増えますよ。
HSPは人嫌い?人をキライになるキッカケ
HSPだからといって、全員が人嫌いというわけではありません。
繊細さを活かして、サービスやカウンセラーなど対人関係で能力を発揮する人もいます。
ただ過敏さがマイナスに働けば、人間関係に苦手意識を持ったり、攻撃的な態度をとってしまうんですね。
あなたは次の3つのうち、どのパターンに近いでしょうか?
① HSPにとって苦手な刺激を出す人が嫌い
特定の人が嫌いという場合は、HSPの体質が関係しているかもしれません。
例えば嗅覚が過敏な人は、香水や体臭がキツイ人は嫌いになります。
(私は聴覚が過敏なので、声が大きい人・早口な人が苦手。)
このように苦手な刺激を与えてくる人だけ嫌いになるパターンがあるんですね。
この場合の対処法は、『グッズを使う・苦手な人を避ける』の2つ。
対策を取らないと、対人関係で疲れて『もう人と関わりたくない』と自暴自棄になる可能性も。
今日から苦手な刺激を、少しでも減らす工夫を実践しましょう。
② どう思われてるか気になりすぎて防衛本能が働く
HSPさんの中には、他人の言動に強く反応するタイプもいます。
周囲の人の何気ない仕草や表情から、自分がどう思われているのか推測するんですね。
そういった過敏な反応が続くと、『人といると疲れる』という状態になりやすい。
そして他人から嫌われたくないからと、自分からコミュニケーションを避ける人も出てきます。
人を避けたり無意識に高圧的な態度をとっていると、見下していると誤解されるので注意したいですね。
③ 他人に興味がないフリをして自分を守る
刺激から身を守るために、一人でいることを優先しがちなHSPさん。
私もそうだったのですが、誘いを断って一人でいると、『他人に興味がないのか』と思われてしまいます。
本音は周囲の人と仲良くしたいけど、これ以上疲れるのが嫌だから一人でいたい。
それなのに周りは一人でいる繊細さんを見て、『人嫌いなんだな』と判断してしまうんですね。
だんだん周りから誘われることもなくなり、『別にいいよ!一人だと快適だし』と、ますます引きこもり気味に。
他人に興味がないフリをして、人嫌いな態度をとってしまうというパターンになります。
参考⋙HSPだと人に興味がないと思われがち!?距離感の取り方
HSPで人嫌いになる原因
- 苦手な刺激を発する人が身近にいる
- 他人からの評価が気になりすぎて疲れる
- 一人の時間が長くなり孤立する
HSPで人嫌いのままでいるリスク
別に一人の方が気楽だし、このままでいいか
もともと周囲の刺激に弱い繊細さんは、一人の時間が苦ではありません。
なので対人関係で苦手意識を持っても、そのままでいる人も多いんですね。
ただ人嫌いで居続けると、長期的に見ればシンドイ状況になっていきます。
① 苦手な人と一緒に居続ける時間がある
朝起きてから夜寝るまで、完全に一人で過ごせる人は稀です。
実際は学校や仕事など、自分ではコントロールしにくい人間関係もありますよね。
そういった人間関係をそのままにしておくと、ずっと苦手な刺激を受けることになります。
- 声が大きい同僚
- 威圧的な態度をとってくる上司
- 満員電車でイライラしているオジサン
あなたが諦めると、あなたから見える世界は何も変わりません。
なので他人が嫌いと一括りにしないこと。
嫌な人や嫌な状況を特定して、その状況を減らす工夫を始めましょう。
放置するよりも対処した方が、毎日のストレスが格段に減りますよ。
② “誰かといる幸せ”が手に入らない
人を避けていると、誰かと一緒にいることで感じる幸せを逃してしまいます。
- 恋人とデートする
- 友人と遊ぶ
- 趣味仲間を作る
一人でないと感じれない幸せもありますが、誰かといないと感じれない幸せもあるんですね。
先ほども言ったように、嫌いな人はできるだけ遠ざけるのは大切なこと。
それにプラスして余裕が出てきたら、自分と合いそうな人とは長期的な関係を気づきたいですね。
参考⋙HSPに結婚は不向き?向いていないと思う理由と逆転婚活
人を避けるリスク
- 現状を変えられない
- 幸せが逃げる
HSPで人嫌いを脱却する方法を考える
最後は人間関係への苦手意識や、攻撃的な態度を減らす方法について。
私が普段から心掛けていることを3つお話しします。
今日から実践できる方法もあるので、ぜひ一度試してください。
① 一人でいる”回数”を増やす
HSPは普段の生活を送るだけでも、刺激が多くて疲労が溜まりやすいです。
そういった心身の疲労のせいで、他人に反抗的な態度をとってしまうんですね。
そうならないために、まずは一人でいる空間を確保しましょう。
私が実際に心掛けているのは、一人でいる”時間”ではなく”回数”を増やすこと。
一人でいる時間を増やせば、孤立して孤独感を感じやすいです。
そうではなく一人でいる回数を増やすことを意識します。
こまめにリラックスして、周りの刺激をシャットアウトできる時間を作るんです。
スキマ時間に一人でいる方法
- トイレの個室
- 帰宅時に一駅歩く
- 電車では音楽を聴く
- 公園や神社を散歩する
1回3分~5分くらいでいいので、不快な刺激を遮断できる場所を探します。
都心でも探せば静かに過ごせる場所って、けっこうたくさんありますよ。
そしてその間は、LINEなどのSNSもイジらないこと。
SNSも他人とつい比較してしまうキッカケになるので、リラックス時間にはSNS断ちをしましょう。
参考⋙HSPだとLINEが苦手?5つの対策で”LINE疲れ”から脱出
② 評価から成長にフォーカスする
他人の視線や評価が気になりすぎて、対人関係が苦手な場合。
私が実際に試して効果を感じたのが、マインドセットという考え方でした。
人間には大きく分けて2つのマインドセットがあるんですね。
- 証明マインドセット…他人より優れていることを証明したい
- 成長マインドセット…昨日の自分より成長したい
証明マインドセットでいると、他人から自分がどう見られているかで人生が決まります。
高学歴・年収・ブランド品など、周りから良いと評価されているものにこだわるタイプですね。
証明マインドセットになると、優越感や劣等感に振り回され対人関係で疲れやすくなります。
仕事やプライベートが上手くいかなくなると、自分より優れている人に敵意を持ってしまう。
昔の私も証明マインドセットが強かったのですが、今は成長マインドセットを心掛けています。
成長マインドセットになると、他人との比較から昨日の自分との比較になるんですね。
『今日は○○をしよう』と成長意欲が高まるので、周囲の視線を気にする回数も減ります。
対人関係でも、周りを頼ってアドバイスをもらうことも多くなり、お互いに助け合える関係性に変化。
どんな些細なコトでもいいので、1日1つだけ成長や挑戦を目標にしてみませんか?
行動目標の例
■仕事
- 取引先の人の話を意識して傾聴する
- 新しいアプリの使い方をYouTubeで勉強する
- 副業の本を読む
■プライベート
- 新しい料理を作ってみる
- 英単語を20個覚える
- 好きな人に話しかける
昨日の自分はしなかったことに、今日トライしてみる。
この成長や挑戦にフォーカスを当てると、周囲の意見に影響されにくくなります。
自分の人生に集中できるので、結果的に他人への苦手意識も少しずつ無くなっていきますよ。
③ 嫌いな人にサヨナラ!人間関係の整理
特定の人が嫌いな場合は、我慢せずサヨナラする方法を考えましょう。
外出時に出会った嫌な人とは、その場でサヨナラすることができます。
ただ他人とはいっても学校や会社など、関係をゼロにできない人もいますよね。
そんなときは距離を空けることを意識しましょう。
嫌いな人が自分の生活に入ってこないように、距離を取るイメージになります。
距離の取り方
- 相手が苦手な人と仲良くなる
- 出社時間をズラす
- 仲良しグループを変える
- 別の趣味を作って相手の誘いを断る
- LINEは時間を空けてから返信する
- TwitterやInstagramでも絡まない
- 相手の愚痴や相談に共感しない
基本的に人は、会う回数が多かったり共感してくれる人に好意を持ちます。
なので一緒にいる時間を減らして、話を盛り上げなければ、自然と離れていくでしょう。
逆効果なのは、現在の人間関係を全てリセットすることですね。
転職や引っ越しをしてリセットすれば、確かに一時的にスッキリするかもしれません。
ただピンチの時に頼る人がいなかったり、1から人間関係を作るのも大変です。
苦手な人や嫌いな人だけ遠ざけた方が良いですよ。
参考⋙HSPと合わない人を避けて波長が合う人との巡り合う方法
人嫌いを卒業
①一人の時間を多く取る
- 時間より回数を増やす
- 他人の言動に過敏に反応するのを防ぐ
- 仕事・プライベート別で場所を確保
②成長マインドになる
- 他人との比較より過去の自分と比較する
- 1日1つ、小さな挑戦をする
- 他人からの評価を気にしなくなる
③人間関係の整理
- 苦手な人にはサヨナラ
- 職場や学校の場合は、一緒にいる時間を減らす
HSPで人嫌いのままでいると危険!今日から対策を始めよう
HSPだと繊細さゆえに、対人関係で苦手意識を持つことがあります。
その苦手意識が、結果的に高圧的で攻撃的な態度になってしまう可能性もあるんですね。
そうならないために、まずは一人でいられる回数を増やしましょう。
5分でいいので、1日に何度もホッと一人でリラックスできる時間を持つ。
そうすれば精神的にゆとりをもって人と接することができます。
また苦手な人がいれば、無理をして一緒にいる必要はありません。
相手が嫌いな人と仲良くなるなど、自然と距離が離れる行動をとりましょう。
ずっと一人でいると楽かもしれませんが、孤立や孤独感に繋がります。
一人になるよりも、自分を労わって特に嫌いな人を遠ざける努力をしてみませんか?
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