HSPでマルチタスクできない人は多いです。
外からの刺激を多く受け取ったり、他人の言動に影響されやすいので苦手意識が生まれるんですね。
私もマルチタスクは苦手ですが、それでも仕事やプライベートで上手くやる工夫を見つけました。
今回はそんな『繊細さん向けのタスク管理のコツ』を紹介。
マルチタスクを得意にすることはできません。
でも考え方やタスク管理を変えることで、下手に負担を増やすことは無くなりましたよ。
HSPはマルチタスクが苦手なのか?
そもそもHSPという特性と、マルチタスクに関係性はあるのでしょうか。
結論から言うと、“HSP=マルチタスクできない”というわけではありません。
ただ仕事や家事を通して、苦手意識を持つ人が多いんですね。
① マルチタスクとは?シングルタスクとの違い
そもそもマルチタスクとは、どんな状態を指すか知っていますか?
マルチタスクとは、“複数のタスクを同時進行すること”です。
行動は1つしか選べないので、実際は短時間でタスクを切り替えていく状態のこと。
職場や家事などでは、自然とマルチタスクの状況になることが多いんですね。
マルチタスクの例
- 取引先と電話しながらメールを打つ
- 料理をしながら子供の送り迎えの準備をする
タスクAとタスクBを同時に進行していれば、マルチタスクと言えます。
ちなみにシングルタスクとは、その逆で”一つの作業に集中する”という状態。
どちらが優れているとかの問題ではありません。
マルチタスクの方が効率的に見えますが、シングルタスクの方が生産性が上がるという説もあります。
② HSPだからマルチタスクが苦手というわけではない
複数のタスクを同時進行することをマルチタスクという。
つまりHSPの特性である繊細さとは、直接的に関係がないと言えます。
なので『HSP=マルチタスクできない』というわけではないんですね。
実は繊細さではなく性別によって、マルチタスクの得意・不得意が変わるという説があります。
それは女性の方がマルチタスクが得意だという説。
男性は狩猟時代に獲物を狩るため、一転集中のタスクが得意と言われています。
逆に女性は料理や子育てなど複数のタスクを同時にする必要があった。
なので結果的に女性の方がマルチタスクが得意な人が多いんですね。
ではマルチタスクをしていると、繊細さんにどんな影響があるのでしょうか?
③ マルチタスクしてるとHSPさんの仕事や私生活にどんな影響があるか
気を付けたいのは、マルチタスクをしていると生産性が下がるリスクがあることです。
効率がよいように見えるマルチタスク。
でも実際は何度もタスクを切り替えることで集中できず、生産性が落ちることが多いんですね。
なので結果的に『頑張ってるのに時間がない』という残念な結果につながります。
これは繊細さんが社会を生きる上ではストレスとなる思考です。
時間がないからマルチタスクをしているのに、さらに時間が無くなる。
この悪循環で慢性的なストレスとなり、HSPの心身に悪影響が起こる。
こうならないためにも、HSPさんは無理にマルチタスクを続けるのは控えた方がいいです。
もっと繊細さのメリットを活かしたり、自分なりのタスク管理を探しましょう。
参考⇒HSPのいいところって何?特性をプラスに変える意識改革
HSPとマルチタスクの関係
- マルチタスクとは”複数のタスクを同時進行する状態”のこと
- 繊細さとマルチタスクは関係がない
- ただマルチタスクをすると生産性が落ちストレスの元になる
いつも時間に追われるHSPさんの特徴3選
ではHSPの中でも、どんな人がマルチタスクを苦手としているのか。
次の3つの中で、あなたが当てはまるものを選んでみてください。
原因がわかると、どのように対策すればいいかも見えてきますよ。
① 家事やスケジュールなど時間管理が苦手
HSPさんの中で時間管理が苦手な人は、マルチタスクができない傾向にあります。
仕事でもプライベートでも、”やるべきこと”ってすごい多いですよね。
それらのタスクを頭の中で感覚だけで取り組んでいると、”あれもこれも”となる。
結果的にマルチタスクになり、ケアレスミスをしたり時間が足りなくなります。
またイレギュラーな予定が入ると急に混乱するのも、時間管理が苦手な証拠。
やることは多いのに、何から手を付けたらいいかわからないという人は気を付けましょう。
この場合はタスクを全て、頭の外に書き出すことをおすすめします。
また緊急度と重要度などで、優先順位を決めて取り組むのも良いですね。
(こちらも詳しい対処法は後で解説しています)
② 人間関係の繊細さがあると考えすぎて動けなくなる
外からの刺激に過敏に反応する繊細さん。
人間関係に繊細さが発揮される人も、マルチタスクが苦手な場合があります。
周囲の言動や視線が気になって集中できないとか。
また仕事を任せたいけど、後輩に何て思われるか不安で切り出せないなど。
人間関係から生まれる思考が邪魔で、タスクを減らせなかったり集中しづらいんですね。
また周囲にイライラしている人がいると、その人の感情に共感して仕事が手につかないこともあるでしょう。
人間関係は避けられないものもあります。
なの日頃から心身をケアして、過敏な反応を減らす工夫が必要になってきます。
③ HSPゆえの完璧主義が発揮されると時間が足りなくなる
HSPさんは細かい部分にも注意が向きます。
なので完璧主義の場合は、ほかの人よりもよりタスクに時間がかかることがあるんですね。
こうなると時間がないので、マルチタスクで巻き返そうとする。
でも完璧主義だから余計に時間も体力も使って、焦りやストレスでさらに生産性が落ちるという悪循環に陥ります。
この場合は他人が何を求めているかという視点を持ちましょう。
仕事であれば、上司や取引先が何を求めているかですね。
それがわかれば、あなたから見た完璧な仕事ではなくても相手は満足することがわかります。
完璧主義から完了主義へ移行することで、あなた自身も楽になりますよ。
マルチタスクが苦手なHSPの特徴
- 時間管理が苦手で時間がなくなる
- 他人の言動や感情を受けとり集中力が落ちる
- 完璧主義でタスクが終わらない
HSP流の時間管理でマルチタスクを効率化!タスク管理のコツ
では普段の生活で、どのように工夫すればタスク管理が上手になるのでしょうか?
仕事や私生活に関係なく活かせるコツは、以下の5つになります。
順番に取り組めるようにしています。
① 【環境作り】繊細な自分の刺激になるものを遠ざける!
まずは不要な刺激を減らせないか考えて行きましょう。
HSPさんは周囲の変化や刺激にも過敏に反応してしまい、集中力が下がってしまいます。
なので減らせる分の刺激は減らした方がいいんですね。
刺激の遠ざけ方
- 視覚…カーテンやブルーライトカットの眼鏡
- 聴覚…イヤホン・耳栓
- 嗅覚…消臭グッズを使う
- 対人関係…スマホを機内モードにする
私は仕事や家事をするときは、スマホを機内モードにしています。
これだけでも通知音がなくなるので、集中力が途切れることがありません。
ミニマリストになる必要はありませんが、不要なものも減らした方がいいですね。
私は”1日に1つ不要なものを捨てる”というルールで、家の居心地の良さをキープしています。
参考⋙HSPならミニマリストが参考になる?物を減らすメリット
② 【タスク管理】Todoリストを作り優先順位をつける
集中しやすい環境を作ったら、次はタスク管理をします。
マルチタスクで上手くいかないのは、全てを頭の中で処理しているから。
全てを正確に記憶するのは誰だって不可能なので、タスクを外に出してみましょう。
紙に箇条書きにしてもいいし、スマホのアプリを使っても構いません。
まずは頭の外にタスクを書き出して視覚化させます。
コツはタスクの中に、『自由時間』を入れておくこと。
これは不意の予定だったり、意外とタスクに時間がかかったときに使えます。
タスクを全て書き出したら、次は優先順位をつけていきましょう。
優先順位は緊急度と重要度で決めていきます。
優先順位の付け方
- 回覧板を回す⇒重要度は”低”、緊急度は”高”
- 来年に受ける資格の勉強⇒重要度は”高”、緊急度は”低”
- 取引先からの連絡の返事⇒重要度は”高”、緊急度は”高”
- 家の掃除⇒重要度は”低”、緊急度は”低”
このように緊急度と重要度で考えると、優先順位をつけやすくなります。
緊急で重要度の高いタスクから取り組んでいきましょう。
優先順位が低いものは、無理をして今日に取り組まなくて構いません。
重要度も低いものは、そのタスク自体を無くせないか考えてみるのもオススメ。
タスクを消す
- 後輩に仕事を任せる
- 時短家電を買う
- 頻度を減らす(家の掃除など)
このようにやるべきことを視覚化して優先順位をつけると、迷う時間が無くなります。
毎日のタスクはルーティンにすれば、さらに効率的に取り組めるようになりますよ。
③ 【タスクに取り組む】シングルタスクのスイッチング
実際にタスクに取り組むときはシングルタスクをおすすめします。
やるべきことを1つに絞った方が集中力が高まり、結果的に早く作業が終わるから。
でも実際はマルチタスクでないとこなせない状況もありますよね。
そこでオススメの取り組み方が『スイッチング』です。
マルチタスクで同時進行するのではなく、シングルタスクを切り替えるという方法。
事前に複数のタスクを切り替えるタイミングを決めておくだけで、マルチタスクによる集中力低下を防げます。
ちなみに私は15分で取り組めるくらいにまでタスクを細分化しています。
そうすることでスピーディーにタスクをこなせることができ、モチベーションや集中力を維持しているんですね。
先ほど作ったタスク表を1つずつ潰していくのが快感になりますよ。
スイッチングの例
- 仕事のメールを返信
- ヨガを3つやる
- 仕事のリサーチをする
- 家のゴミ出しへ行く
こんな感じで頭を動かすタスクと、体を動かすタスクを交互にすると集中力がキープできます。
あくまで個人的な話ですが、このように自分の上手な使い方が見えてくるんですね。
④ 【不意の予定】if-thenルールを作る!完璧主義の人におすすめ
仕事でもプライベートでも急な予定は入るもの。
それは最初からあるものとして、仕組み化しておくとストレスを感じずにすみます。
その方法がif-thenルールという考え方。
これは『◯◯になったら△△をする』と、事前に決めておく考え方となります。
習慣化したり目標達成率を上げる効果があると言われています。
例えばタスクに『自由時間』を事前に入れておいた場合は、『急な予定はその自由時間で行う』と決めておく。
もしくは『急な予定が入ったら優先順位が低いタスクを1つ削る』など。
このようにルールを事前に作っておくと、その瞬間にテンパることもなくなりますよ。
結果的に集中が途切れず、脳の疲労感も感じずにすみます。
飽き性で何事も続かないときも、このif-thenルールで対応を決めておけば習慣化しやすいんですね。
参考⋙HSPは飽き性?飽きっぽい人が仕事選びで気を付けること
⑤ 【ケア】マルチタスクで疲れた心身のリセット術
一日の終わりには、心身のケアを行います。
タスク管理をしてシングルタスク化して取り組めた。
そうはいっても1日の疲れは溜まりますよね。
その疲れを上手く解消する方法があります。
それがマインドフルネスという瞑想。
マインドフルネスとは、”今この瞬間”に意識をとどめ脳をリラックスさせる瞑想のこと。
布団に入って寝付くまで深呼吸をしながら、呼吸だけに集中しましょう。
これでマルチタスクや世の中の刺激から、脳を解放してあげる時間が作れます。
質の高い睡眠にも繋がるので一石二鳥ですよ。
もしマインドフルネスをするなら、自然音などを流すのもおすすめです。
マルチタスクへの向き合い方
- 外部からの刺激を減らす環境を作る
- タスクを全て箇条書きにして視覚化する
- 緊急度と重要度で優先順位を作る
- 取り組むときはシングルタスク
- タスクを時間で区切りマルチタスクに対応する
- 急な予定が入ること前提でif-thenルールを作る
- 寝る前はマインドフルネスで脳を癒す
HSPでマルチタスクが苦手でも問題なし!時間に追われる毎日にサヨナラ
HSPだと集中力が途切れるなどでマルチタスクが苦手な人が多いです。
でも本来、人間は1つのことにしか集中できません。
なので無理にマルチタスクに慣れようとしなくていいです。
今回お話ししたように、まずはタスクを箇条書きにして視覚化すること。
そして時間を区切ってシングルタスク化することで対応することができます。
目の前の1つの作業に集中した方が、結果的に効率は上がりますよ。
仕事でもプライベートでも試しやすいので、ぜひ1度やってみてください。
次はこちら⋙HSPは営業に不向き?相性の見極める方法
次はこちら⋙HSPだと働けない?仕事を続ける上での向き合い方
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