HSPだと大学生活を送る中で、しんどいと感じるシチュエーションがあります。
私自身も大学生のころは、辛い時期や嫌な経験がありました。
人間関係のストレスやサークルの飲み会・ゼミの半強制旅行・アルバイトetc
4月から一気に環境が変わるので、繊細さんにとって対応するのが大変です。
今回はそんな、『HSPな学生が大学に行きたくないときの対応』を紹介。
まずはどの状況が、どれくらい嫌なのかを自覚すること。
そして明日からの大学生活で、何を減らし、何を増やすか考えて行きましょう。
一気に大学生活の全てを変える必要はありません。
少しずつあなたが自分らしくいられる時間を増やせば、大学生活の感じ方も変わりますよ。
HSPだから大学に行きたくない?しんどいと感じる瞬間
まずはHSPだと大学生活の、どの状況でしんどいと感じるのか。
HSPの以下の特性から、苦手な場面を見ていきます。
(私個人の経験では、特に1年生で大変だと感じることが多かったです)
HSPの特性
- 考え方が複雑、深く処理をする
- 過剰に刺激を受けやすい、敏感で疲れやすい
- 全体的に感情の反応が強く、共感力が強い
- 些細な刺激を察知する、あらゆる感覚がするどい
① 大学入学時からの友達作りがHSPにとって辛い
HSPにとっては、大学入学時のストレスは大きいです。
新しい学校で、新しい人間関係を作り、勉強内容もガラっと変わる。
生活全てが一気に変わる変化は、繊細さんにとって大変。
非HSPの人より情報を多く受け取る特性が、マイナスに働いてしまうんですね。
私も入学当時はヘトヘトになっていました。
まずは大学生活に慣れることを最優先にすること。
アルバイトなどは後回しにして、完璧を目指さないで周囲に振舞うのも大切です。
大学では高校生までのように、クラスメイトという考え方もありません。
気の許せる数人の友人がいれば、それだけで楽しくなりますよ。
② HSPだと大学のサークル活動や飲み会もきつい
大学に入ると、人間関係や交流の仕方も一気に変わります。
遊びにいく場所も遠くなるし、サークルやゼミでも旅行がある。
集まって話すときも、お酒を飲むことが多くなります。
先輩後輩の関係性や、飲み会でのワイワイした感じが苦手な繊細さんにとっては苦痛。
ただこういった場所は、サークルやゼミを選ぶときにコントロールできます。
あまり活動が活発でないコミュニティに入ると、必要以上に消耗せずに済みますよ。
無理やり飲まされたりするような場所であれば、そういったサークルを辞める勇気も必要です。
(今どきはそんなサークルやゼミはないと思いますが…)
③ HSPだと大学から始めるバイトもしんどい
大学生活が始まると、アルバイトに取り組む人も増えていきます。
アルバイトで社会に出て働くことは、就職前の良い練習になるもの。
ですが自分に合わない環境や仕事を選ぶと、辛いと感じることが多くなります。
HSPで気を付けたいのが、五感の刺激が少ない職場を選ぶこと。
そしてクレームなど、接客でストレスを感じる仕事を避けることです。
また大学入学と同時にアルバイトを始めるのも大変。
なので夏休みなど長期休暇だけ働いたり、在宅ワークを使ってマイペースに働く方法もありますよ。
求人に応募する前は、事前に下見をして従業員の人柄をチェックするのもおすすめです。
④ HSPだとゼミや課題に追われるのも焦る
大学の講義でも、ストレスを感じる場面はあります。
高校までは40人1クラスで、インプット系の勉強が多かったですよね。
でも大学では、大人数で授業を受けることも多い。
ディベートをしたり、みんなの前でスピーチをしたり、他の学生と研究することもあります。
こういったインプット系以外の勉強も増えてくる。
対人関係で不安を感じやすいHSPにとっては、ストレスを感じるでしょう。
この場合は、できるだけ苦手な内容がある講義を選ばないのも重要です。
卒業に必要な単位数を考えながら、苦手な授業を避けて単位を確保していきましょう。
⑤ HSPだと大学4年からの就職活動も精神的負荷になる
大学生活に慣れてきたと思ったら、一気に社会の壁を実感するイベントがあります。
それが就職活動やインターンシップ。
HSPである自分が、安心して働ける職場があるのかという不安。
さらに就職活動を通して何通も送られてくるお祈りメール。
『社会に必要とされていない』という感覚を味わってしまいます。
私が当時に心掛けたのは就職活動の多様化。
例えば自分で応募するだけでなく、企業からのオファーがある就活サイトを使っていました。
さらに正社員登用のアルバイトなども探していましたね。
知名度や規模感だけでなく、安心して働けるかも重要な企業選びのポイントになりますよ。
HSPで大学がしんどい理由
- 新しい生活に一気に変わるのがストレス
- 飲み会や旅行などの負担が大きい
- 大学から始めたバイトが合わない
- 講義でのディベートやスピーチが苦手
- 就職活動で心が折れる
HSPで大学に行きたくないときどうする?
では先ほどのような理由で、大学が辛いと感じるとき。
その場合はどうすれば、大学生活でのストレスを減らせるのでしょうか?
大切なのは“行動”です。
どんな行動を減らして、どんな行動を増やすのか。
それが明日からの大学生活の満足度となるんですね。
① 繊細さゆえに行きたくない理由をリストアップ
まずは大学に行きたくない理由をリストアップしていきましょう。
漠然と頭で考えているだけでは、モヤモヤするだけです。
ノートやスマホのメモ帳に箇条書きにして、悩みや嫌なことを書き出していきます。
ちなみに私が嫌だったのはこんなこと。
大学生活で嫌なこと
- 周りにノリを合わせること
- ディベートがある講義
- サークルでの飲み会
- 居酒屋バイトでの接客
- 就職活動で選考で落とされる
- 満員電車
- SNSで”いいね”したり返信すること
こんな感じで負担になったり、嫌なことを書き出していきます。
少しでも辛いと感じるものは、全部書き出して構いません。
② 大学生活で負担になるものを避ける&減らす
次はリストアップした嫌なことを、少しでも減らせないか考えて行きます。
理想は、嫌なこと自体を取り除くことですよね。
嫌なことを取り除く
- 居酒屋バイト
⇒在宅バイトと軽作業バイトに変える - 満員電車
⇒次回からは1限目の授業を入れないで通勤ラッシュを避ける - サークルの飲み会
⇒サークルを辞める
サークルやバイトは辞めても構いません。
合わないと思いながら、無理をして続けるメリットってないんですよね。
取り除けない悩みに関しては、少しでも減らせないか考えて行きます。
嫌なことを減らす
- 周りとのノリ…特に苦手な人と一緒にいないようにする
- SNSでの交流…1日1回夜だけなど返信するタイミングを限定する
- 就職活動…スカウト型や正社員登用のバイトも検討
厳選するときのポイントは2つ。
1つ目は避けやすいものから実行すること。
満員電車など授業の組み方を変えれば、今後は避けやすいものはありますよね。
2つ目はストレス度合いが高いものから実行すること
特にストレスを感じるものは、少しだけでも負担を減らせないか考えて見ます。
対人関係であれば特に苦手な人だけでも避ければ、イライラする回数も減りますよ。
大学生活で全てを完璧にしようとすると消耗します。
何を選び、何を捨てるかを”選ぶ”ことはすごく大切ですよ。
③ HSP大学生が増やすべきもの【人間関係編】
避けたり減らしたあとは、何を増やすかについて。
まず増やしたいのが、自分らしくいられる対人関係です。
頼れる人だったり、相談できる人はたくさんいた方がいい。
悩みを打ち明けられる人間関係を少しずつ作っていきましょう。
良い人間関係の作り方
- 大学内でリラックスできる友人とだけ過ごす
- SNSでHSPの大学生と繋がって共感し合う
- バイト先で頼りになる優しい先輩と仲良くなる
- 就職の悩みは学生の相談窓口へ行ってみる
- 中学や高校の友達と連絡を取ってみる
全てを打ち明けられる親友を作ろうとしないこと。
親友は作ろうと思っても作れるものではありません。
それよりもテーマ別で話し合える人間関係を作るのが良いですよ。
(講義のことは大学内の友達、HSPのことはSNS、就職は就職課の人など)
漠然とした不安であればカウンセラーに話を聞いてもらうのも良いですね。
繊細さゆえに大学生活を続けていると、イライラしたりモヤモヤするもの。
そういったストレスを吐き出せる場所を作らないと、どこかのタイミングで怒りが爆発する恐れもありますよ。
④ HSP大学生が増やすもの【癒し編】
頼れる人間関係の他に増やしたいのは、自分を癒す時間。
数分でもいいので、いろんな場所に安らぎの時間や場所を作りましょう。
私が大学時代から取り組んでいるのは、以下のような方法になります。
ひとりでいれる時間を増やす
- 大学内…静かな図書館や自習室
- 電車…空いている後ろの車両を選ぶ
- バイト…私語がなくマイペースにできる仕事
- 通勤時…神社や公園のベンチで自然を感じる
癒す方法
- お風呂上りにマッサージをする
- 寝る前にヨガをする
- クラシック音楽を聴く
- 可愛い動物の動画を見る
こういった一人になれる時間は、HSPにとって大切な時間です。
疲れを感じてから行うよりも、普段から習慣化しましょう。
疲れを自覚する前から取り組んだ方が、心と体を癒すことができますよ。
大学に行きたくないとき
- 行きたくない理由を箇条書きする
- 無くせるものは無くす
- 無くせないものは少しでもいいから減らす
- 頼れる人間関係を作る
- ひとりになれる時間を作る
- 自分を癒す時間を作る
HSPの大学生がそれでもしんどいとき!休学や中退のリスク
嫌なことを減らして、一人に慣れる時間や癒しの時間を増やした
それでも大学に行きたくない思いが強くなる。
そんなときに頭をよぎるのは、休学や中退ではないでしょうか。
ただ安易に休学や中退をするのは危険です。
あとで後悔しても遅いので、慎重に考えて行動に移しましょう。
① 大学が辛いからと休学や留年するメリットとデメリット
休学や留年にはメリットがあります。
まずは大学生という肩書が残り、新卒で就職活動できること。
体と心を癒すことができれば、また来年から大学生活を送れるかもしれません。
大学に行かない期間を有効活用できれば、メリットもあるでしょう。
ひとり暮らしを辞めて、実家に戻って休めることもできますよね。
一方でデメリットも存在します。
まずは留年や休学をしても、学費は支払わなければいけないこと。
また留年であれば、就職活動で良い印象はもたれない覚悟も必要です。
同級生より一年遅れることで、授業で一緒になることも無くなります。
体調が優れないなど仕方がない場合は、休学も検討しましょう。
ただ勢いで講義を欠席したり、大学に行かないのはデメリットの方が大きいです。
② 大学中退するメリットとデメリット
大学生活がどうしても嫌だと、中退するという選択肢もあります。
メリットは学費がかからないこと。
就職以外の道でやりたいことができたのなら、時間を有効活用できます。
大学生活での悩みも中退したら解放されますし。
一方でデメリットもあります。
まず学歴が高卒になること。
のちに就職活動をしたら、大卒より不利になる可能性が高いです。
フリーランスなど実力主義の世界で戦うのもストレスが多いですよ。
また「やっぱり大学に戻りたい」と考えても、現実的に難しいです。
また勉強をして再受験するのは、時間もお金もすごく必要になる。
なので”辞める”という選択肢は最終手段になりますね。
まずは嫌なことを減らし、ゆっくりできる時間を増やすこと。
大学生活で100点を目指さず、自分らしく過ごせないか考えた方がいいです。
HSPでも大学を楽しむことはできる!負荷の軽減から始めよう
HSPだと刺激や対人関係が原因で、大学生活で辛い場面もあります。
でもだからといって、『HSP=大学に行けない』わけではありません。
大学生活をどう過ごすかは学生が決めることができるからです。
たくさんの友達を作って、いろんな場所へ行くというような価値観だけではありません。
私も友達は少なかったし、特に大きなことをやりとげたわけではありませんでした。
ただ人間関係や仕事では相性があること。
そしてどの人間関係や、どの仕事を選ぶかを自分で決める大切さは学ぶことができたんですね。
周りから見て100点の大学生活を追い求める必要はありませんよ。
次はこちら⋙HSPが運転で気を付けたいこととは?
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